グレタ・ガーウィグの凄さとは
本作のメガホンを取ったのは、監督として『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』や『レディ・バード』を手掛け、『フランシス・ハ』等では女優としても高い評価を得ているグレタ・ガーウィグ。『バービー』のオープニング興行収入では、なんと女性監督として歴代最高額となる記録的な成績をたたき出し、世界中から熱い視線が注がれている。8月2日(水)には来日も決定し、ますます注目度が高まっているグレタ。
「監督にはグレタしか考えていなかった」
映像には、建物から道路に至るまでピンクで彩られ、バービーが住む“ドリームハウス”も、おもちゃそのまま、細部までこだわり抜かれた圧巻の「バービーランド」のセットが。このセットでは、CGではなく実際にピンクの塗料を大量に使っているため、使用したメーカーのピンク塗料が全世界的に品薄になったことでも話題に。その中心にいるのが、ピンクのイヤホンを首にかけ、時にはピンクの“つなぎ姿”という出で立ちで演出をするグレタ監督だ。真剣な表情をしていたかと思えば、キャスト陣の熱演に思わず笑顔になってしまうシーンも多数登場し、作品イメージ同様に笑いの絶えないハッピーな撮影現場であったことがうかがえる。
キャストたちは皆口をそろえてグレタの才能を大絶賛。主人公のバービーを演じると共に製作も務めたマーゴットは、「監督にはグレタしか考えていなかった。脚本家としても監督としてもグレタが大好き。彼女なら現代に合った映画をつくってくれると思った」とグレタへ絶大な信頼を寄せていることを明かし、バービーのピュアなボーイフレンド(?)のケンを演じたライアンは「とても優しくて素晴らしい人」と彼女の佇まいを称賛。バービーを人間世界へと導く“へんてこバービー”を演じたケイト・マッキノンは「すべてのディテールに対してあれほど明確なビジョンがあるなんて信じられない」とその才能に驚愕し、人間世界でバービーが出会うグロリアを演じたアメリカ・フェレーラは「グレタのユーモア、知性、優しさはすべてに反映されている」と本作におけるグレタの多大な影響力に言及している。
「大胆かつ繊細にぶっ飛んだ世界にしたかった」
子供の頃からバービー人形に親しみ「人形遊びは自分自身を知る手段」と語るグレタは、「バービーが人間のようになったらすばらしいことになると考えたんです。欠陥があってだらしなく完璧じゃない存在にね」と本作映画化のきっかけを明かす。さらに、「映画の舞台は、大胆かつ繊細にぶっ飛んだ世界にしたかった、リアルで面白くて共感できる世界に。観る人にはただ楽しんでもらいたい」と作品に込めた思いもコメントしている。
ほかにも本映像には、予告編でも印象的なダンスパーティーのシーンや、バービーとケンが人間世界に向かう途中で船に揺られるシーン、ライアン・ゴズリングやシム・リウ演じるたくさんの“ケン”たちが勢ぞろいしているシーンなど、見応えたっぷりな場面のメイキングもたっぷり確認することができる。
全米での衝撃的な大ヒットスタートを受け、日本でも“バービー旋風”へ向け盛り上がりを見せること間違いなし。
『バービー』は8月11日(金)より日本公開