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そこは、邪悪が支配する楽園
洗脳、独裁、拷問、虐待——ナチス残党が築いたカルト。1989年、チリ。ピノチェト政権下で隠され続けた歴史を少年のまなざしが静かに暴き出す。
1960年代初頭、ナチスの残党がチリに設立した「コロニア・ディグニダ」(現在:ビジャ・バビエラ)は、労働・秩序・清廉さといった“規範”を基にした一見美しい共同体。しかし、その裏では独裁者パウル・シェーファーによって厳格に管理・支配されていた。
洗脳、武器の密輸、政治的反対派の拷問、殺人、児童虐待……ピノチェト政権下において隠され続けてきた悪の代名詞は近年、エマ・ワトソン主演、フロリアン・ガレンベルガー監督『コロニア』(2015)や、クリストバル・レオン、ホアキン・コシーニャ監督のストップモーションアニメ『オオカミの家』(2018)でも題材とされてきた。
知られざるチリの負の歴史、悪名高き実話
奨学生としてコロニア・ディグニダの学校に通い始めた12歳の少年・パブロは、入学してすぐに集団を統治するパウル様の“お気に入り”に選ばれる。しかし、それは彼にとって地獄の日々への入 り口だった。地域から隔離された謎の施設で遭遇する、あまりに不可解な出来事の数々。闇に触れた少年は、どのように現実と対峙するのか――。
『コロニアの子供たち』は6月9日(金)よりヒューマントラストシネマ渋谷、シネマート新宿、 ヒューマントラストシネマ有楽町、池袋シネマ・ロサほか全国ロードショー
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