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実在の殺人鬼“スパイダー・キラー”による娼婦連続殺人事件の闇に迫る 『聖地には蜘蛛が巣を張る』衝撃の予告編解禁

実在の殺人鬼“スパイダー・キラー”による娼婦連続殺人事件の闇に迫る 『聖地には蜘蛛が巣を張る』衝撃の予告編解禁
『聖地には蜘蛛が巣を張る』©Profile Pictures / One Two Films

娼婦連続殺人の闇に迫る

「第75回カンヌ国際映画祭」にてザーラ・アミール・エブラヒミが女優賞を受賞し、先日発表されたロバート賞(デンマーク・アカデミー賞)で今年度最多11部門(作品賞、監督賞、脚本賞、主演女優賞、助演男優賞、編集賞、撮影賞、作曲賞、プロダクションデザイン賞、音響デザイン賞、視覚効果賞)に輝いた、鬼才アリ・アッバシ監督(『ボーダー 二つの世界』)の最新作『聖地には蜘蛛が巣を張る』が、4月14日(金)より公開。このたび、衝撃の日本版予告編が解禁となった。

英雄視されていく犯人の真の姿とは—

イランの聖地マシュハドで2000年から2001年にかけて16人もの犠牲者を出し“スパイダー・キラー事件”と呼ばれたサイード・ハナイによる娼婦連続殺人事件に基づき描かれた本作。主人公の女性ジャーナリストを演じたのは、イラン出身で現在はパリ在住のザーラ・アミール・エブラヒミ。彼女は第三者による私的なセックステープの流出によってスキャンダルの被害者となり、2008年、国民的女優として成功を収めていたイランからフランスへの亡命を余儀なくされたが、本作での鬼気迫る演技が大きな話題った。

日本版予告編は、「俺の話をメモしろ。街中の娼婦を始末してやる」という新聞社に届いた犯行声明の声と、連続殺人犯“スパイダー・キラー”が次のターゲットを探すために夜の街をバイクで走る後ろ姿から始まる。真相を追う女性ジャーナリストのラヒミは、「同じ手口で殺害」され多くの被害者が出ているにもかかわらず、犯人が捕まらない状況に、「誰かがかばっている」と疑いを持ち、「真相を暴く」ため周辺取材を進める。消極的な捜査の割には高圧的な警察のトップ。ラヒミの「犯人はイスラム法を実行してるとも」という問いに「聖職者は常に裏で何かを企んでると?」と相手にしない聖職者。街で生活をする主婦は「街の腐った女たちよ。殺されて当然」と蔑む。一方で、事件が起きても変わらず夜の街に立ち、挑発する娼婦たち。そんな中、犯人は平然と街をバイクで走り、娼婦たちを狙っていく。

次第にラヒミ自身にも「態度に気をつけたまえ、特に聖地マシュハドではな」という忠告や「この事件は忘れろ」と警察に迫られるなど不穏な影が迫るが、自分が囮(おとり)になり犯人を追いつめようとする。そんなラヒミの前についに犯人がー。「街を浄化するのだ」と殺人を続ける犯人と、「浄化しろ」と犯人を英雄視していく一部の市民。追いつめられているのは、犯人か、それともラヒミか—。一線を越え、私たちが目撃するものは何か、本作への期待が高まる予告編となっている。

「連続殺人鬼の映画を作りたかったわけではない。私が作ろうと思ったのは、連続殺人鬼も同然の社会についての映画だった」と語るアリ・アッバシ監督が、私たち人間に潜在する狂気と恐怖を暴き出す。

『聖地には蜘蛛が巣を張る』は4月14日(金) より新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ渋谷、TOHOシネマズシャンテ他にて順次公開

『聖地には蜘蛛が巣を張る』©Profile Pictures / One Two Films

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