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父親殺しの犯人への復讐譚 “キアヌ組の女若頭”アナ・デ・アルマス主演『バレリーナ』は単なる「ジョン・ウィック」スピンオフではない

父親殺しの犯人への復讐譚 “キアヌ組の女若頭”アナ・デ・アルマス主演『バレリーナ』は単なる「ジョン・ウィック」スピンオフではない
『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』©︎2019 DANJAQ, LLC AND MGM. ALL RIGHTS RESERVED.

『ブレードランナー 2049』(2017年)のジョイ役や、『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』(2021年)のボンドウーマン役など、この数年間で話題作に立て続けに起用され、一躍世界的な人気と知名度を獲得した女優、アナ・デ・アルマス。そんな彼女が「ジョン・ウィック」シリーズのスピンオフ作品『Ballerina(バレリーナ)』で主演を務めることが明らかになった。

主人公は舞踏家系暗殺者・ルーニー

『Ballerina』は、「ジョン・ウィック」シリーズの第三作『ジョン・ウィック:パラベラム』(2019年)に登場した舞踏家系暗殺者・ルーニーを主人公とし、彼女が亡き父の死を巡る謎を解き明かしながら、その死をもたらした相手への復讐に挑むというのが大筋。キャラの性質上とストーリーの都合上、ルーニー役にはアクションの素養が求められることは言うまでもなく、『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』でキレ味の良いアクションをこなし、シャープな演技を披露したアナに白羽の矢が立つのも頷けるところだ。

 

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そうした点を除いたとしても、アナには本作に起用される理由がある。それは“キアヌ・ファミリー”ともいうべき女優であることである。彼女が女優としてハリウッドに登場し、活躍するキッカケを作ったのが、キアヌとの共演作であるイーライ・ロス監督作品『ノック・ノック』(2015年)だったという点だ。この現場でキアヌはアナの才能を見出したのか、その後、ほどなく彼女を誘い、キアヌ自身が出演・制作した『エクスポーズ 暗闇の迷宮』(2016年)に出演することになった。

アナはその後、『ウォー・ドッグス』(2016年)、『ハンズ・オブ・ストーン』(2016年)、『ブレードランナー 2049』(2017年)と、着実にその活躍の場を増やしていき、やがて前述の『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』でのボンド・ウーマン役を射止めるまでになったというわけだが、こうしたサクセスストーリーを時系列で並べてみると、明らかにキアヌとの出会いが彼女に“ハリウッド女優”としての価値を備えさせ、成功に導いたと言っても過言ではないだろう。

なお、アナの生まれはキューバだが、そのキャリアを見ていくと、なかなかの苦労人であることが窺い知れる。というのも、現地でその美貌を見初められて『カリブの白い薔薇』(2006年)や『El eden perdido』(2007年)など、何本かの映画に出演した後、スペインへと移り住み、そこですぐさま若者向けの連続ドラマ『エル・インテルナド・ラグナ・ネグラ』シリーズに起用されるなど、順調にステップアップしてはいたものの、『ノック・ノック』でキアヌと共演を果たす直前の時期は、スペインからロスに拠点を移したばかり。

彼女は日常会話レベルの英語さえまともに扱えず、たとえオーディションに受かっても、それはステレオタイプな“異国の女性”的な役どころであることが多かったという。それでも持ち前のハングリー精神を発揮し、4カ月ほどみっちりと英語を学びながらオーディションを受け続け、ようやく初公開となった映画が前述の『ノック・ノック』であったというわけだ。同映画への出演と、そこからもたらされたキアヌとの出会いは、まさに彼女にとって大きなターンニングポイントであったといえるだろう。

キューバやスペインの業界はともかく、ハリウッドではまだまだ無名であったアナと共演したことで、早い時期からその才能を直に感じ取っていたと推測されるキアヌの慧眼ぶりには驚かされるが、一方、そうしたワンチャンスをモノにしたアナは、“持っている”人。なぜなら同様のシチュエーションでも、即座に泡沫のごとく消えてしまう新星はごまんといるからだ。

 

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さて、今回の『Ballerina』についてキアヌは先頃、「いくつかのシークエンスで登場する」と、自身の出演について明言したほか、『ジョン・ウィック』本編で自身が演じた主人公になぞらえてなのか、アナの演じるルーニーを「復讐を目論む女性」と表現した上で、父親殺しの犯人への復讐劇を「自分の過去を理解するための旅」であるとした。

また、ルーニーの父親の身体に刻まれたタトゥーが、ストーリーの鍵を握るものであり、それを通じて、父親に隠された“危険な過去”がベールを脱ぐこともキアヌは示唆したという。つまり謎めいた、ミステリアスなタトゥーが刻まれた本編の主人公、ジョン・ウィックとの繋がりも匂わせたというわけだ。これら、キアヌから明かされた要素だけでも、『バレリーナ』が単なるスピンオフではなく、「ジョン・ウィック」シリーズの本編から見ても、極めて重要な作品に位置づけられていると見て間違いないだろう。

スピンオフでありながらも、ストーリーとして重要な意味を持つであろう作品と同様に重要な役割を担う主人公・ルーニー。絶対に外せない役であるからこそ、“ファミリー”のアナが起用されたと見るのは妥当。『Ballerina』は現在製作中、公開時期は未定となっている。

 

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