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悲劇のプリンセス “ダイアナ妃”をどのように作り上げたか? 世界中で物議を醸すNetflixドラマ『ザ・クラウン』

悲劇のプリンセス “ダイアナ妃”をどのように作り上げたか? 世界中で物議を醸すNetflixドラマ『ザ・クラウン』
『ザ・クラウン』

数奇な運命を辿ったダイアナ妃を演じる

英国王室の歴史と血脈、人間模様、スキャンダルを描く話題のNetflixドラマ『ザ・クラウン』。今回の新シーズン開始に伴って「How Elizabeth Debicki Became Princes Diana(エリザベス・デビッキがダイアナ妃になるまで)」という特別映像が公開されている。

世界中で人気を博したシリーズはついにシーズン5、1990年代編に突入、いよいよチャールズ皇太子とダイアナの離婚と別居、世を騒がせた数々のスキャンダルが描かれる。当然、物語の中心となるのは、世界中に愛されながらもあまりに悲劇的な最期を迎えてしまう、ダイアナの存在だろう。若く美しく、行動力のあった彼女は当時の女性たちの憧れであり、ロールモデル的存在でもあった。

そんな当時のダイアナを今回演じるのがエリザベス・デビッキだ。クリストファー・ノーラン監督による画期的なSF作品『テネット』(2020年)で重要な役を演じ、その類まれな存在感で一躍時の人となった女優だ。

「誰かからの電話が鳴って、役がオファーされ、何百万マイルも彼方にいながら、“こんな素晴らしい仕事に恵まれた私はなんと幸福なのだろう”、と胸が高鳴る時間。もし役者として、心穏やかに、本心から歓びを感じられる時間があるとしたら、きっとあの20分間だけなのです。その短い幸せが終われば、すぐさま“私は一体この大変な役をどう演じれば良いのだろう……”と苦悩が始まるのですから」

映像の冒頭からこう語るデビッキ。人々に愛されながらも、数奇な運命を辿ったダイアナ妃を演じることは、並大抵の作業でないだろう。彼女の短い生涯を知る我々にも、この役の難しさは想像に容易い。“現代のリアル・シンデレラ・ストーリー”などと持ち上げられながら、やがて愛のない結婚生活、離婚、スキャンダル、世界中からの視線に苛まれ、それでも一人の女性として生きようとした彼女の内面と人生は、常人にはとても理解し難いものだったはずだ。

“最初は誰もが私の味方でいてくれるように思えた。それが今や全てが敵に思える”という劇中のセリフは、王室の暮らしの苦悩、チャールズ皇太子との結婚の破綻、そしていずれ訪れてしまう悲しい結末を予感させる。

これまであまり描かれてこなかった“母親としての苦悩”も

妃としての側面に加えて、ダイアナの“母親としての苦悩”もシーズン5の焦点の一つだ。世の母親たち同様に子育てで悩み苦しんでいたことは、彼女の恋愛ゴシップなどに比べると、これまであまり描かれてこなかったのではないだろうか。「息子たちも大きくなると、次第に母親から自立していった。そのことが彼女の孤独を余計に深めた、ということもあったでしょう」と演じたデビッキも語っている。そういったダイアナの知られざる面の描写については「これまででも最も真実に近く、かつ誠意と愛情のある表現になっているのではないでしょうか」と続けた。

実際、この映像に寄せられたドラマ視聴者たちのコメントも「これまで演じられてきたダイアナ妃の中でも抜群によかった」「完璧。彼女の自立した女性としての面がちゃんと描かれている」「声までそっくり。ぞくっとするほど」と絶賛評が並んでいる。

絶賛の渦中の女優、エリザベス・デビッキは映像の最後、「一人の女性が、自分の心、自身の核を見つけ取り戻してゆく。そういう意味で、これは進化と成長の物語なのでしょう」と締めくくる。

複雑な事情に苛まれながらも、一人の女性として人生を生きようとしたダイアナ。その短くも、複雑で濃密で、歓びも苦悩も生きた彼女を、これまでの誰よりも“真実に近く、かつ誠意と愛情をもって”表現したのが、この『ザ・クラウン』シーズン5だ。話題のドラマの最新シーズンで描かれる、ダイアナ妃と1990年代前半の英国王室の真実とは。

『ザ・クラウン』(シーズン1〜5)はNetflixにて配信中

『ザ・クラウン』

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『ザ・クラウン』

若くして即位したエリザベス2世。 政治情勢や家族をめぐる問題に向き合いながら、苦悩と葛藤の中で国を治めた英国君主の姿を、実話に着想を得てドラマ化したフィクションシリーズ。