SF映画界の重鎮・ジェームズ・キャメロンが、SF超大作『アバター』(2009年)とジョージ・ルーカス監督作『スター・ウォーズ』の世界観の違いについて語り、シリーズ続編最新作『アバター2』の舞台裏写真が公開された‼︎
『ターミネーター』『エイリアン2』『タイタニック』『アバター』など多くの大作映画を世に輩出してきたジェームズ・キャメロン。アカデミー賞11部門を受賞し、世界を席巻したラブロマンス大作『タイタニック』の公開から12年後、最新作として公開された『アバター』では、異星人(ナヴィ族)が暮らす美しい星パンドラを舞台に、資源を求めて侵攻する人類の一員として、自らに課せられた特別な任務と先住民との間で板挟みとなり苦悩する一人の青年の運命を臨場感たっぷりに描いた。キャメロンは、舞台となった衛星パンドラや異星人ナヴィ族の文化、ナヴィ語、3D撮影のために独自のリアリティ・カメラ・システムにいたるまで開発を手がけたことでも話題になった。
地球のような惑星は単純なものじゃないーースター・ウォーズの惑星と衛星パンドラの違いを明かす
キャメロンは、2021年12月25日(土)に発売となる最新アートブック「テック・ノワール ジェームズ・キャメロン コンセプトアート集」の発売記念会見で『アバター』と『スター・ウォーズ』の世界観の大きな違いについて語った。舞台となった衛星パンドラは、地球のように多様で親近感のある惑星に作りたいという願いから生まれたものだと明かした。
「ジョージ・ルーカスの世界では、砂漠の惑星、ジャングルの惑星、ハイテク都市の惑星など、あらゆる種類の惑星がある。イタリアの湖水地方のような惑星もあったみたいだね。でも、複雑な世界はそんなに単純なものじゃないと思っていてね。地球もそうじゃないだろう。地球はさまざまな環境から成り立っているんだ。
パンドラを非常に豊かで複雑な世界にすることで、私たちが知っている自然というものを褒め称えたいと思った。ドラマチックに、あるいはテーマとして、『アバター』の世界でできないことを言う必要はないと思ったんだ。そして、その世界観をさらに拡大し、深みと奥行きを与え、人々が予想もしないような道へと導いていく。それが楽しみだし、そのようなスケールで壮大な物語を語ることができる。ここに座っている私がそれをできる保証はないけれどね」と話した。
『アバター2』は水中撮影のみ⁉︎ 舞台裏写真が公開‼︎
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『アバター』シリーズは全5作の製作が決定しており、現在のところ『アバター3』までポストプロダクション(撮影後作業)の段階に入っている。2022年12月に全米公開の最新続編作『アバター2』の撮影はほぼ水中で行われ、キャストとクルーが大規模なダイビングレッスンを受けていたことが明らかになっており、今回米Entertainment Weekly誌で公開された舞台裏写真には水中撮影を行うキャストの姿が映し出されている。
「もし『アバター』があれほどの大金を稼いでいなかったら、こんなことは絶対にしなかっただろうね。私は映画を作っていないときは、海にまつわることをやっているんだ。だから、私の愛する海洋探査と長編映画制作を組み合わせることができるのなら、やらない手はないよね!」とキャメロンは語った。
『アバター』シリーズは第2作が2022年12月、第3作が2024年12月、第4作が2026年12月、第5作が2028年12月に全米公開予定。
キャメロンの世界観が詰まった最新アートブック「テック・ノワール ジェームズ・キャメロン コンセプトアート集」は、2021年12月25日(土)発売。