『フェアウェル』(2020年10月2日公開)の映画監督ルル・ワンが、是枝裕和監督作品『そして父になる』(2013年)にインスパイアされた映画を製作することが明らかになった。
ワンが監督をつとめる本作は、脚本を劇作家のサラ・ルール、製作を『ハリエット』(2020年)のジョシュ・マクラフリンがつとめる。そのほかの情報はまだ明らかにはなっていないものの、この作品がリメイクでないことをワンは明かしている。
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『誰も知らない』(2004年)『万引き家族』(2018年)の是枝裕和が監督・脚本ををつとめた『そして父になる』は、子どもの取り違えが発覚したことをきっかけに、究極の選択をせまられた2つの家族の愛や絆を描く作品。
一流大学を卒業し、大手建設会社に勤め、都心の高級マンションで暮らす野々宮良多(福山雅治)は、そのすべてを自分の能力と努力で勝ち取ったと自負していた。そんな良多は6歳になった一人息子・慶多(二宮慶多)の優しすぎる性格をもどかしく思っていた。ある日、1本の電話が良多の完璧な人生を変える。妻のみどり(尾野真千子)が慶多を産んだ、出身地・群馬の病院で子供の取り違えがあったことが発覚したのだ。DNA鑑定の結果、慶多は他人の子だった。みどりは気づかなかった自分を責め、良多は息子に抱いていた不満の意味を知る。
本作は、第66回カンヌ国際映画祭審査員賞を受賞している。
ル・ワン監督による長編2作目『フェアウェル』の配給は、Netflixをはじめとするさまざまな会社が競い、気鋭の製作会社A24が配給権を勝ち取った。同作では『オーシャンズ8』(2018年)『ジュマンジ/ネクスト・レベル』(2019年)に出演するオークワフィナが主演、第77回ゴールデングローブ主演女優賞を受賞。
またワンは、ニコール・キッドマンが製作総指揮をつとめるAmazonビデオのドラマシリーズ『ザ・エクスペイトリエイツ(原題)』で、監督・製作をつとめることが明らかになっている。
A24も注目する気鋭の監督が、是枝作品を基にどんな作品を生み出すのか……今後の展開に目が離せない!