『レ・ミゼラブル』(2012年)で共演した女優アン・ハサウェイと俳優ヒュー・ジャックマンが米Variety誌の「Actors on Actors」という企画で対談、同作について語った。また、ハサウェイがキャットウーマンを演じた『ダークナイト ライジング』(2012年)、ジャックマンが19年に渡って演じ続けたウルヴァリンという存在についても振り返っている。
ふたりはジャックマンが第81回アカデミー賞の司会を務めた際に、客席からハサウェイをステージに上げてデュエットを披露。2012年の『レ・ミゼラブル』で共演し、ジャックマンは第85回アカデミー賞主演男優賞にノミネートされ、ハサウェイは助演女優賞を受賞している。
『レ・ミゼラブル』の撮影中に、ヒュー・ジャックマンにお酒を飲むように勧めていた!
「9週間にわたるリハーサルの中でも、初めて君がリハーサルに臨んだ時のことをよく覚えているよ。」とジャックマンは語る。「見た瞬間、僕はそのリハーサルから離れてデボラ(ジャックマンの妻)に電話して言ったんだ。ありったけのお金をアン・ハサウェイのオスカー受賞に賭けろ、ってね。僕はオスカーにふさわしい、アンの素晴らしい演技をその目で見たんだから。」と振り返った。「『レ・ミゼラブル』では、レコーディングが嫌いだからライブでやってよかった。自意識過剰になってしまうし……ってアンに言ったんだ。そしたら君は、ワインを十分に飲んでないみたいね、って言ってきたよね(笑)。」と、撮影中に酒を飲むようにハサウェイから勧められたことを回想した。
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またハサウェイは、共演して初めてジャックマンの人柄を知った時のことを明かしている。「共演した時に分かったことは、とてもチャーミングで気負わないけれど、実はとても真面目な人だということ。デボラのような人は、あなたにぴったりだと思うわ。」と語ったのに対し、ジャックマンは「その点では、僕は父に似ていて、深く考えすぎてしまう時があるんだ。僕は少し真面目すぎて、退屈な人になってしまうこともある。デボラによく言われるよ、ねえ、楽しもうよ! ってね。 彼女は最高な人だ。」と答えた。
クリストファー・ノーラン監督は現場に椅子を置かない!?
また、ハサウェイはふたりが共演した『レ・ミゼラブル』だけでなく 『ダークナイト ライジング』でのクリストファー・ノーラン監督についても語っている。「彼とは2回仕事をしたことがあるけど、クリスは現場に椅子を置くことを禁止していた。椅子があれば人は座るし、座っていたら仕事にならないというのが理由みたい。結果として彼はいつでも、信じられないような作品を、計画通りに、予算内で完成させている。」と明かした。
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「私は監督オタクで、最高の監督を探すのが好きなの。クリスの映画製作に対するアプローチは、私のお気に入りの1つよ。彼の映画は壮大で、とても装飾が凝ってるけど、すべてを細分化してアプローチするの。 そして、明確な意図を持っているし、いつも刺激を与えてくれるわ。」と語った。
17年演じたウルヴァリンとの別れは辛かった
『X-MEN』(2000年)から9本の映画でウルヴァリンを演じてきたジャックマンは、2017年のジェームズ・マンゴールド監督作『LOGAN/ローガン』での、ウルヴァリン役としてのラストシーンについて、とても感慨深かったと明かした。
「長い間ウルヴァリンを演じてきたから、最後までたくさんのクロスオーバーがあったんだ。『LOGAN/ローガン』がウルヴァリンとしての最後の作品になることは、脚本が出来上がるずっと前から分かっていた。大きな期待がかかっていると感じたから、ラストシーンには特に力が入ったよ。」
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『LOGAN』のラストシーンでは、ウルヴァリンが養女のローラ(ダフネ・キーン)のために自分を犠牲にする姿が描かれている。
「ラストシーンを撮影したときのことは、はっきりと覚えているよ。現場は標高の高い場所で、さらに大嵐だったんだけど、彼は“大掛かりなスタントシーンで危険だが、ウルヴァリンが死ぬシーンを撮ろう。君とダフネだけでやってくれないか?”と言ったんだ。僕は“今から?”と聞いたんだけど、彼はそれが最善だと考えていたのがよく理解できたから了承したよ。ダフネは当時11歳だったけど、素晴らしい演技だった。2テイク目を撮影している時に、彼女はうっかり振り向いてしまうNGを出したんだけど、監督は“もう一回だ。時間の概念を捨てよう。 何もかも心配することはない。これで17年が終わってしまうんだ”と伝え、彼はまたカメラを回した。俳優としてだけでなく、僕自身として、それは決して忘れることのできない贅沢なことだった。」と回想した。
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