「ボブという名のストリート・キャット」(辰巳出版)という本で世界的に有名となり、2016年にボブ本人が出演した映画『ボブという名の猫 幸せのハイタッチ』も大ヒットした伝説の野良猫ボブが2020年6月15日に亡くなった。14歳前後だったという。
Hodder & Stoughton and James Bowen are saddened to announce the death of Bob the cat on 15th June at the age of at least 14 years.https://t.co/jsTVqBPUq1 pic.twitter.com/cdCGInbAyW
— Hodder & Stoughton (@HodderBooks) June 16, 2020
路上生活を強いられ、ドラッグ中毒で人生のどん底だったロンドンの若者ジェームズ・ボーエンさんは、2007年に捨てられていた野良猫「ボブ」と出会った。この出会いをきっかけに、彼は生きる理由を見つけ、ボブとともに路上ライブを始めるとたちまち人気が出始めた。1匹の野良猫が1人の若者の人生を救ったという奇跡のストーリーに共感する人は多く、実話に基づいたノンフィクション小説「ボブという名のストリート・キャット」とその続編は世界的に800万部を超えるベストセラーに。40を超える言語に翻訳されて世界各地で出版されている。
「ジェームズとボブが世界中でファンを獲得し続ける中、ボブは本のサイン会などで世界中を旅しました。有名な猫として、信じられないような生活を送っていました。並外れた猫でした。」と、ホッダー&ストートン出版社は公式の声明でボブの死を偲んだ。
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ジェームズさんは「ボブは私の命を救ってくれた。彼は私に仲間以上の価値を与えてくれた。いつもそばにいてくれたことで、僕は自分が見失っていた人生の方向性と目的を見つけることができた。本や映画を通して一緒に成し遂げた成功は奇跡的なものだった。彼は何千人もの人に会い、何百万人もの命に触れてきた。彼のような猫はいなかった。もう二度このようなことは起きないだろう。人生の光が消えたような気がするよ。彼のことは忘れないよ。」と偲んだ。
He will live in our hearts - always. RIP Bob. pic.twitter.com/3ugo07vvKR
— StreetCat Bob (@StreetCatBob) June 16, 2020
現在、2016年に公開された『ボブという名の猫 幸せのハイタッチ』の続編となる『ボブがくれた世界』(原題: A Gift From Bob)が制作中で、2021年にも公開予定。監督は『イルカと少年』シリーズ(2011年~2014年)のチャールズ・マーティン・スミスがつとめ、もちろんボブも出演している。