80年代から現役バリバリのホラーアイコン! 殺人人形チャッキーが原点回帰
ジェイソン、フレディに並ぶホラー映画界のアイコンにして、人形ホラーの決定版『チャイルド・プレイ』のチャッキーが帰ってきた! と威勢よく書きはじめてみたけど、アノ子しょっちゅう帰ってきてたんだった……。
『チャイルド・プレイ』シリーズは、1988年の1作目から1991年の3作目までが基本路線をキープ。その後、チャッキーの嫁も登場するコメディ路線『チャイルド・プレイ/チャッキーの花嫁』(1998年)、ついにチャッキーの子どもが登場しグロ度も増した『チャイルド・プレイ/チャッキーの種』(2004年)、1作目で主人公アンディを演じたアレックス・ヴィンセントが、そのまま成長したアンディ役で登場し原点回帰を図った『チャイルド・プレイ/誕生の秘密』(2013年)、その続編的な作品の『チャイルド・プレイ ~チャッキーの狂気病棟~』(2017年)と、かなりコンスタントにスクリーンを血で染めていたのだった。
まるで“ドラ◯もん”!? 今度のチャッキーは超ハイテクお友達ロボ
そして本作『チャイルド・プレイ』は、プロットこそわりとオリジナル版に沿っていながら、なんとチャッキーの設定が一新。オリジナル版ではブードゥー教の秘術によって殺人鬼の魂が人形に憑依したという設定だったのが、本作のチャッキーはもともと歩けるし喋れるという超ハイテク人形! 人間の行動をカメラとなっている目で見、会話を聞いて学習するAIが搭載され、家電製品とも連携可能。しかも音声は、ルーク・スカイウォーカー役でお馴染みマーク・ハミル!
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そんな人形が、とある理由から殺人人形となってしまうという“テクノロジーの暴走”を描いていくのだけど、重要なのは本作のチャッキーが、日常生活をサポートする子ども向けお友達ロボットだということ。
これ、ようは“ドラ◯もん”ってこと。なので日本人としては大変とっつきやすい設定になっているとも言えなくはない。
おせっかいでおっかない人形の持ち主となったのが、ラース・クレヴバーグ監督が本作を撮るにあたって影響を受けたと公言している『E.T.』(1982年)オマージュな赤パーカー(!)を着用したアンディ少年(ガブリエル・ベイトマン)。
母子家庭で育ったアンディくんは、母ちゃんの荒っぽい彼氏が大っ嫌い。「あんな奴いなくなればいいんだ!」そんなアンディの叫びをチャッキーが聞いたら……。チャッキーの「アンディの友達になりたい」という切ないロボ心が暴走し、オリジナル版とは違った恐怖を提示している。
ホラー映画ツウも大満足! 血みどろポップなチャッキーが大暴れ
それでもって、この手のホラーリメイクでいちばん心配なのが、現代の風潮に合わせて殺人描写がお手柔らかになってるんじゃねーの? ってこと。ご心配なく、もはやスプラッター映画と言っていいぐらいの勢いでチャッキーは大暴れ。グロさ爆発で、「お前、本当に人形か?」と疑いたくなるほど手の込んだ殺しを、何度も見せつけてくれる!
最後に、猫を飼っているみなさん。猫飼いからすると、かなりキツいシーンがあります。ご注意を……。
文:市川力夫
『チャイルド・プレイ』は2019年7月19日(金)より全国公開
『チャイルド・プレイ』
引っ越しをして友達がいない少年アンディは、誕生日に音声認識やセンサー付きカメラなどが付いた高性能人形を母親からプレゼントされる。
自らを“チャッキー”と名乗り、「君が一番の親友だよ」と話すチャッキーにアンディは次第に夢中になるが、その後チャッキーが豹変し…。
制作年: | 2019 |
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