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長年愛されてきた中国古典作品を製作費55億円かけ映画化 『紅楼夢(こうろうむ)〜運命に引き裂かれた愛〜』日本公開

長年愛されてきた中国古典作品を製作費55億円かけ映画化 『紅楼夢(こうろうむ)〜運命に引き裂かれた愛〜』日本公開
『紅楼夢(こうろうむ)〜運命に引き裂かれた愛〜』©2023 上海金徳影業有限公司 福建龍泰金徳文化伝媒有限公司 国安文化伝媒(北京)有限公司 国恒時合伝媒科技集団 保留所有版权

映画『紅楼夢(こうろうむ)〜運命に引き裂かれた愛〜』が、5月30日(金)TOHOシネマズ日比谷ほかにて日本公開。併せて、ポスタービジュアル、予告編映像も解禁された。

中国を代表する女性監督フー・メイの意欲作

「西遊記」「水滸伝」「三国志演義」に並ぶ、中国古典文学「紅楼夢」。長年読み継がれてきた不朽の名作が、製作費55億円をかけ完全映画化された。

監督を務めるのは、チョウ・ユンファ主演の歴史超大作『孔子の教え』(2009)を手がけたフー・メイ(胡玫)。これまで数多くの歴史ドラマを手がけており、その手腕には定評がある。本作では「紅楼夢」の壮大な物語を忠実に描くことにこだわり、試行錯誤を重ね、脚本を完成させるまでに実に10年以上を費やした。

原作のもつ幻想的な世界観を、最新の撮影技術とハイレベルなVFXで見事に再現したことで、古典小説の傑作が時空を越えて現代の観客に訴えかけてくる。また作中では、現代交響音楽と中国の伝統的な民族音楽を融合させ、その素晴らしい音色と想いの込められた歌声が、観る者をさらに作品の世界へと誘う。豪華絢爛な建造物や華やかな衣装デザイン、そして圧倒的なスケール感と映像美――すべてが融合し、かつてない至極の『紅楼夢』が誕生した。

本作は、2024年10月に開催された東京国際映画祭提携イベント<2024東京・中国映画週間>にて上映され、見事に審査員特別賞に輝き、宝玉の母・王夫人を演じた楊童舒(ヤン・トンシュー)は最優秀助演俳優賞を受賞した。

華やかな暮らしの裏でうごめく欲望と陰謀 運命に翻弄される若き3人の美しくも儚い愛と悲劇の物語

祖先の勲功によって代々高官を輩出する名家、賈家一族の貴公子・賈宝玉(か ほうぎょく)は、立身出世のための勉学を嫌い、詩を愛する自由奔放な青年。家長である賈母・史太君の寵愛を受け、壮麗な邸宅で若い才女たちに囲まれながら、何不自由なく遊び暮らしていた。しかし、華やかな暮らしを続ける一方で、宮廷からこれまでの債務を取り立てられた賈家一族は、その返済方法に頭を抱えていた。

ある時、江南の塩政大臣であった林如海が、莫大な財産と一人娘の林黛玉(りん たいぎょく)を残し、この世を去る。一人残された黛玉は、母方の祖母である賈母を頼り、栄国府での暮らしを続けることに。神経質で嫉妬深く病弱ながらも、聡明で詩才に恵まれた黛玉こそが、宝玉の心を最も惹きつける存在だった。魂で結ばれたかのように引かれ合う2人だが、時に素直になれず、すれ違いを繰り返していた。

一方で、宝玉の叔母である薛夫人一家も、訳あって賈家を頼り、栄国府を訪れていた。その一人娘の薛宝釵(せつ ほうさ)は、優雅で品行方正であったため、邸内の者からも慕われていた。宝釵が身に着ける金鎖には、宝玉の持つ〈通霊宝玉〉と対になる句が刻まれていた。しきたりに縛られ、嫉妬や欲望が渦巻く大邸宅での暮らし。ある時、宝玉の姉・賈元春(か げんしゅん)が貴妃となり、里帰りのための別院が造営されることになった。その膨大な資金には、秘密裏に林如海の遺産が費やされる。

そんなある日、宝玉は自身の命のお守りとも言える大切な〈通霊宝玉〉を失くしてしまう。邸内を隈なく探しても一向に〈通霊宝玉〉は見つからず、宝玉はせん妄状態となってしまう。医師もなす術がなく、次第に生命力が弱っていく宝玉の命を救うため、賈家の財政を切り盛りする王熙鳳は、金玉の縁で結ばれる運命にある宝玉と宝釵の結婚を提案する。それは、裕福な皇商である薛家と結びつくことで、賈家の財政危機を脱するためでもあった。

図らずも宝玉と宝釵の結婚計画を知ってしまった黛玉は、失意と絶望の中で病に倒れ、息を引き取る。そして、愛する黛玉がこの世を去ったことを知った宝玉は、世俗を捨て出家の道を選ぶのだった…。

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