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異端の作家にして永遠のカルト・アイコン ウィリアム・S・バロウズの傑作ドキュメンタリーがリバイバル公開『バロウズ』

異端の作家にして永遠のカルト・アイコン ウィリアム・S・バロウズの傑作ドキュメンタリーがリバイバル公開『バロウズ』
『バロウズ』© 1983 Citifilmworks / © 2013 Pinball London Ltd. All rights reserved.

ハワード・ブルックナー監督作品『バロウズ』が、5月9日(金)よりヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次公開決定。メインビジュアル&場面写真が解禁された。あわせて山形浩生からのコメントも到着した。

20世紀最凶の作家にして破壊者ウィリアム・S・バロウズの傑作ドキュメンタリーが蘇る!

ダニエル・クレイグ主演『クィア/QUEER』の原作者であり、『ジャンキー』『裸のランチ』などで知られる異端の作家にして永遠のカルト・アイコン、ウィリアム・S・バロウズ。この度、謎に包まれた彼の姿をとらえた伝説的なドキュメンタリー『バロウズ』(83)が5/9(金)よりヒューマントラストシネマ渋谷ほかにて公開されることが決定。日本では1987年の公開以来初のリバイバル公開となる。

アレン・ギンズバーグやジャック・ケルアックらと共にビート・ジェネレーションを代表する作家であり、発禁騒ぎにもなった『裸のランチ』はじめ衝撃的な実験小説を発表、<カットアップ>の手法で言語世界に新たな地平を示し、さらには内縁の妻を射殺、晩年には画家や俳優としても活躍、NIKEのコマーシャルにも出演するなどその存在自体がひとつの<カルト・アイコン>である20世紀最大の作家のひとりウィリアム・S・バロウズ。ビートルズ、デヴィッド・ボウイ、パティ・スミスといった錚々たるミュージシャンやデヴィッド・クローネンバーグ、ガス・ヴァン・サントをはじめ映画監督たちにも多大な影響を与え、今年はルカ・グァダニーノ監督による著作の映画化『クィア/QUEER』(2024)も公開されるなど現代のアーティストたちにもバロウズ・スピリッツは流れ続けている。

この度公開される映画『バロウズ』(83)は、そんなバロウズの貴重な姿と、型破りで奔放な彼の人生を描く長編ドキュメンタリーだ。アレン・ギンズバーグやルシアン・カー、ハーバート・ハンケといった友人の作家たちやフランシス・ベーコン、ブライオン・ガイシンの出演、バロウズ自身が語る「妻殺し」の真相や文学のスタイル、自身の著作の朗読、さらには兄や息子も登場するなどファン必見。謎につつまれた作家の肖像に迫るとともに、ひとりの人間がもつ深い複雑さについて洞察するものとなっている。
監督はニューヨーク出身のハワード・ブルックナー。ニューヨーク大学映画学科の卒業制作として1978年にこの映画の制作を開始し、友人のジム・ジャームッシュ(音響を担当)、トム・ディチロ(撮影を担当)とともに5年の月日をかけて完成させた。しかし、本作は1983年の公開以降、しばらくはどこでも観ることのできない伝説上の作品として語られてきたものの(ブルックナー監督は1989年に没)、2011年に監督の甥であるアーロン・ブルックナーがプリントを発見しデジタルリマスター化が実現。再び日の目を浴びることとなった。

この度解禁されたメインビジュアルではハットにスーツ姿でこちらを見つめる、異様な凄みある老人バロウズのポートレートをデザイン。「真実などない。すべて許されている。」と彼自身の言葉も添えられている。

山形浩生さんのコメント

20世紀アメリカ文学の奇人ウィリアム・バロウズ。本作は本人の全面協力で作られた、伝記ドキュメンタリーの決定版だ。80年代初頭のバロウズ中興期を中心に、生家、ニューヨークの本拠地とカンザスの新居、さらに間もなく他界する兄や息子、妻の射殺の貴重な映像なども満載。彼をとりまく当時のニューヨークオルタナ文化圏も赤裸々に描かれる。そのうえサウンドはあのジム・ジャームッシュ!

『クィア』で始めてバロウズを知ったみなさんも、本作で是非この怪しいジジイの真価をご堪能あれ!

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