なぜ泥酔すると記憶を失うのか?「二日酔いのダメ男たち」の珍道中を描いて大出世した映画監督といえば?

飲みたい!記憶を失くさない程度に!!
今年も桜の季節到来で飲酒のタガがユルみまくっている人も多いのではないだろうか。屋外で飲酒できるだけでセロトニンがドバドバ溢れ出し、なんとも幸せな気分になる。しかし飲み過ぎるとXXXと共に多幸感も失われてしまうので、何ごとも適量を心がけよう。
ちなみに飲酒によって記憶が一部なくなるのは、アルコールが脳の「海馬」という部分の働きを妨げるから。海馬は新しい記憶を作る役割を持っているが、アルコールによって情報を記憶に定着させる力が弱まってしまう。簡単に言うと“記憶を作るスイッチが一時的にオフになる”感じだそうだ。

※画像はイメージです
ところが世界には、激しく飲みすぎたあまり記憶をごっそり失い、しかも二日酔いの状態で“自分たちに何があったのか”を探る過程をロードムービーにしてしまった男がいる。のちに“悪のカリスマ”を描いた『ジョーカー』(2019年)で一世を風靡することになる、トッド・フィリップス監督だ。
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世界で4億ドル以上を稼いだ歴史的コメディ映画
トッド・フィリップスは1994年、スカムでピュアなパンクロッカーの半生を追ったドキュメンタリー『全身ハードコア GGアリン』でデビュー。男子学生の社交クラブのダークサイドを捉えた『Frat House』(1998年:原題/未)がサンダンス映画祭などで評価され、のちの作風につながる下ネタ青春コメディ『ロード・トリップ』(2000年)も一部で熱狂的な指示を得る。
そんなフィリップス監督の大出世作となったのが2009年の『ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い』。メインキャストは、当時まだ本格ブレイク前のブラッドリー・クーパーや奇天烈コメディアンのザック・ガリフィアナキスらに加え、ヘザー・グラハムやジェフリー・タンバーら有名俳優も登場する。

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本作は異例の大ヒットを記録し、3500万ドルの制作費に対し全世界で4億ドル以上の興収を叩き出した。この成功により、2011年には『ハングオーバー!! 史上最悪の二日酔い、国境を越える』、2013年には『ハングオーバー!!! 最後の反省会』が公開。この間にクーパーは他出演作でも成功しスター俳優となっていった。
そんな『ハングオーバー』シリーズが、現在CS映画専門チャンネル ムービープラスで「『ハングオーバー』シリーズ(3作品) イッキ観!」と題して一挙放送中。意外と続編は観てないんだよなという人や、存在すら知らなかったという若い世代も、この機会に“『ジョーカー』監督のヤバい出世作”を堪能してみては?
「『ハングオーバー』シリーズ(3作品) イッキ観!」はCS映画専門チャンネル ムービープラスで2025年4月放送