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マルコム・マクダウェル『タイム・アフター・タイム』
1943年生まれのマルコム・マクダウェルは現在81歳。カンヌ受賞作『If もしも……』(1968年)で映画デビューし、ご存知『時計じかけのオレンジ』(1971年)の怪演で世界中に衝撃を与えた名優だ。
原案を手掛けた『オー!ラッキーマン』(1973年)では『時計じかけ~』の強烈なイメージを払拭するべく、自身の出自を反映したコーヒーの営業マンの青年を爽やかに好演。その後、ポルノ雑誌<ペントハウス>の社長グッチョーネが巨額を投じて制作した『カリギュラ』(1979年)で好色のローマ皇帝を演じ、ふたたび怪優として存在感を強めた。
そして同年の『タイム・アフター・タイム』は、実在の英SF作家H・G・ウェルズと元祖シリアルキラー“切り裂きジャック”が、19世紀から現代(当時の)へタイム・スリップして展開する追跡劇をスリリングに描く時空旅行サスペンス。良くも悪くも強烈な『カリギュラ』とは大きくギャップのある天才作家役をマクダウェルが求めたのだという。

『タイム・アフター・タイム』
DVD発売中
価格:1,572 円(税込)
発売元:ワーナー・ブラザース ホームエンターテイメント
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