ポン・ジュノ監督が5年ぶりの来日 町田啓太やとにかく明るい安村が熱い想いを届けた『ミッキー17』ジャパンプレミアレポート

質問コーナーを実施
そして、ポン・ジュノ監督ファン代表の町田啓太からの質問タイムが設けられた。『ミッキー17』を観て「生存本能を掻き回されるほどの衝撃を受けた」という町田が「監督の作品は命、自然愛、階級など、いろんな要素が入れ込まれています。僕はそこに胸を打たれるし、毎回“生きていてもいい”“頑張っていればいい”と背中を押してもらえます。監督はやはりそのような価値観を大事にされているのでしょうか?」と質問。
監督は「この映画の主人公はまぬけだけれどとても善良で、労働者として極限の状態・職業に置かれていても最後まで生きようとする。プリンターから出力される時、彼は安村さんのように何も身に着けていません(笑)それは彼の人生の一部となっていますが、最後まで生き残る気持ち、最後まで諦めない気持ち、そんなミッキーに共感してもらえたら嬉しいです」と回答した。

『ミッキー17』© 2025 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved.
続いて「監督のインスピレーションの源は?」という問いには、「日常的にあるささやかな事を見逃さないようにしています。例えばとんこつラーメンを食べている時にズボンにスープが落ちてしまった。これには一体どんな意味があるのだろう? なぜ? 私はこれをどのようにすればよいのか? いろんなことが思い浮かんできます。小さなことから出発するのです」とアイデア探しの秘訣を披露した。
安村は、「映画では使い捨てワーカーとブラック企業の独裁者が描かれていましたが、一生懸命働いている僕が使い捨てワーカーにならないためのアドバイスを下さい!」とまさかの質問。ポン・ジュノ監督は、「イギリスに行かれた時は今よりも遥かに多くの観客の前で大歓声を浴びたと聞いています。あなたはすでに独自の世界を構築されている。なので決して使い捨てにはならないですよ」と回答し、監督の思いがけない優しい言葉に感動する一幕も。

『ミッキー17』© 2025 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved.
チェ・ドゥホプロデューサーが「まずはハリウッドに行ってください。この作品には自分自身を愛することを学ぶ主人公が登場します。それは誰もが忘れてはいけない気持ちです。ナーシャとミッキー18との経験を通して、ミッキー17は自分を愛することができるようになるのです」と『ミッキー17』に重ねてアドバイスした。
2人のミッキーを見事に演じ分けた主演のロバート・パティンソンについて、監督は「優れた俳優であると同時にクリエイティブで、人間的にも優しい人。現場のスタッフからも人気がありました。物静かだけど優しい人。そしてプリントしたくなる顔をしていますね(笑)」と語り、場内に爆笑を誘った。
チェ・ドゥホプロデューサーは「仕事には全身全霊、台本はカラーマーカーを5種類くらい塗り分けて、200回くらい読んでいるはずです。トレーラーには入らず、ずっと現場にいる努力家で献身的な人物です」と常に現場ファーストで撮影に臨んでいたと振り返った。