「ギャビー・ペティート殺人事件」の真実
ギャビー・ペティートという名前を記憶している人は多いだろう。弱冠22歳のYouTuber/インフルエンサーで、一緒に旅をしていた恋人(婚約者)に命を奪われるというという、衝撃的な事件の被害者だ。
Netflixで独占配信中の『アメリカン・マーダー:ギャビー・ペティート殺人事件』は、全3エピソードでギャビー事件の真実を映し出すドキュメンタリー。家族や恋人が犠牲となった事件を詳細に追いかける『アメリカン・マーダー』シリーズの最新作である。

Netflixドキュメンタリー『アメリカン・マーダー:ギャビー・ペティート殺人事件』独占配信中
DV被害者の心理? パートナーに抱く不満と執着
ギャビーとブライアン自らが撮った過去映像でのラブラブぶりは過剰で、しかしどこにでもいる若い恋人同士のようにも見える。新たな人生を始めると誓い、その一部始終を記録・配信する――いまでは珍しくないチューバー仕草だが、その裏には知られざる家族間“紛争”もあったようだ。

Netflixドキュメンタリー『アメリカン・マーダー:ギャビー・ペティート殺人事件』独占配信中
動画配信で見せるギャビーの幸せそうな姿は、通報を受けて2人が乗る車を追跡した警察のボディカメラ映像を観ることで、すっかり印象が変わってしまう。「わたしは強迫性障害なんです」と警察に言うギャビーはブライアンをかばっているように見え、それは多くのDVD被害者の言動と一致する。
ギャビーの友人たちの証言から見えてくるのは、精神的・物理的に抑圧される彼女の不満や恐怖心と、それでもブライアンと添い遂げようとする矛盾した言動。同時にブライアンが内面に抱えた暗黒面もチラチラと見えてくるが、彼は温和な表情は崩さない(感情が読めない)ところがあり、彼の家族も含めいまだ謎が多い。

Netflixドキュメンタリー『アメリカン・マーダー:ギャビー・ペティート殺人事件』独占配信中