映画『ミッキー17』の日本語吹替版声優が一挙解禁となった。
主人公ミッキーには、舞台を中心に活躍する実力派俳優の成河に決定
本作の主人公であるロバート・パティンソン演じるミッキーは、ブラック企業のトップに、使い捨てワーカーとして労働力を搾取され、”死にゲー”任務で何度も命を落とし、その度に複製されるという過酷すぎる労働を強いられる。
何度も死んで17人目のコピーとなった、ミッキー17号とそのコピーとなるミッキー18号の2人がメインキャラクターとして本作には登場するのだが、見た目が全く同じ2人が同時に存在するということで、その吹き替えともなれば、声の演技のみでその違いを表現する必要がある。そこで厳正なオーディションにて、ミッキーというキャラクターにぴったりな声優を決定することに。そして、そのオーディションで主役を射止めたのが成河(そんは)だ。
成河はオーディションで自身が選ばれた時の気持ちを、「ポン・ジュノ監督のハリウッド作品で吹替えに参加出来るなんてまるで夢のようで、選ばれた時は信じられない気持ちというか、現実感がなかったです。そしていざ吹替えに入っても今度は大変さが勝り、実は終わった今でも現実感がありません。二人の異なる人格を持つミッキーの演じ分けはとにかく大変でした」と、夢のような仕事だったと振り返っている。

© 2025 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved.
そして、ブラック企業のトップ・マーシャルとその妻・イルファを、実の夫妻である山路和弘と朴璐美が務めるユニークなキャスティングに。また、ミッキーが最も頼りにするソウルメイトのナーシャに田村睦心、ミッキーの友人ながら彼に言い寄るカイを内田真礼と、日本アニメ界で大活躍する2人が抜擢。

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また、人気YouTuberでもありXのフォロワーは200万人以上を誇る超人気声優の中村悠一がひと癖ありげなミッキーの友人、ティモを担当。さらに、子役としてデビュー後、声優、女優、歌手として人気を集める花澤香菜が、ブラック企業の研究員のドロシーを演じることにも注目だ。
今回、『パラサイト』に次ぐポン・ジュノ監督最新作、ということで、各キャスト陣にポン・ジュノ監督作品の魅力を語ってもらった。
成河は「一番の魅力はやはり、人間のダークな部分を過剰なまでに描きながらそれをエンターテイメントとして昇華させる所だと思います。あとは、登場人物全員に細かい癖があって、一見すると酷いシーンでも、愚かさの裏にある人間の愛らしさのようなものを常に失わないというのも魅力だと思います」と力説。
山路は「ポン・ジュノ監督のテンポの良さと、コミカルにして、ゾクっとくるような演出、ユニークなキャラクター達に圧倒される」、朴は「深い社会的メッセージと、それを支える圧倒的な映像美、そして緻密に構築されたキャラクターたちだと思います。ストーリーが進行するにつれてどんどんと引き込まれていき、視覚的にも感情的にも良い意味で強烈な印象を受けます」とそれぞれ、ポン・ジュノ監督が創り出す世界観、キャラクターたちとその中に込められる現代社会にも通ずるメッセージが魅力であると語っている。