「第81回ヴェネチア国際映画祭」でプレミア上映され、銀獅子賞を受賞。続く、「第90回ニューヨーク映画批評家協会賞」でも作品賞と主演男優賞を受賞したほか、アカデミー賞前哨戦となる「第82回ゴールデングローブ賞」にて作品賞(ドラマ部門)、監督賞、主演男優賞(ドラマ部門:エイドリアン・ブロディ)合計3部門を受賞し、一躍アカデミー賞前線に躍り出た『ブルータリスト』が。2月21日(金)より公開。このたび、本作でゴールデングローブ賞では自身初となる主演男優賞を受賞、本作のタイトルにも起因する“ブルータリズム”建築家を演じたエイドリアン・ブロディが、まさに“ブルータル(荒々しい、獣のような)”な建築を手がけるさまを捉えた場面写真が解禁となった。
「第82回ゴールデングローブ賞」3部門受賞!
本作は、第二次世界大戦下にホロコーストを生き延び、アメリカへと渡った、ハンガリー系ユダヤ人建築家ラースロー・トート(エイドリアン・ブロディ)の30年にわたる数奇な半生を、監督・脚本を務めた弱冠36歳の気鋭ブラディ・コーベットが描き出した、215分にわたる壮大な人間ドラマ。
才能にあふれるハンガリー系ユダヤ人建築家のラースロー・トート(エイドリアン・ブロディ)は、第二次世界大戦下のホロコーストから生き延びたものの、妻エルジェーベト(フェリシティ・ジョーンズ)、姪ジョーフィア(ラフィー・キャシディ)と強制的に引き離されてしまう。家族と新しい生活を始めるためにアメリカ・ペンシルベニアへと移住したラースローは、そこで裕福で著名な実業家ハリソン(ガイ・ピアース)と出会う。建築家ラースロー・トートのハンガリーでの輝かしい実績を知ったハリソン(ガイ・ピアース)は、ラースローの才能を認め、彼の家族の早期アメリカ移住と引き換えに、あらゆる設備を備えた礼拝堂の設計と建築をラースローへ依頼した。しかし、母国とは文化もルールも異なるアメリカでの設計作業には多くの障害が立ちはだかる。ラースローが希望を抱いたアメリカンドリームとはうらはらに、彼を待ち受けたのは大きな困難と代償だったのだ——。
本作は、映画批評サイト「Rotten Tomatoes」で批評家97%という高スコアをたたき出しており、同サイトでは「エイドリアン・ブロディによる魂の演技と、監督・脚本のブラディ・コーベットにより完璧にデザインされた『ブルータリスト』は、移民体験に対する壮大なトリビュートだ」と総評、また、イギリスの大手新聞「The Guardian」は本作を5つ星とし、「素晴らしい!夢中にさせる大作」と絶賛レビューしている。
場面写真は、ラースロー・トート(エイドリアン・ブロディ)が建築家としてさまざまな作品の創造に建築現場で携わる様子のほか、すべてが本作のプロダクションデザイナーによってデザインされた映画オリジナル建造物の一部など、タイトルにも起因する“無骨で荒々しく、彫塑のような表現”が特徴とも言われる“ブルータリズム”建築群を捉えたものとなっている。
『戦場のピアニスト』(2003)では実在したユダヤ人ピアニストを演じ、第60回ゴールデングローブ賞にノミネーションされていたエイドリアン・ブロディにとっては、22年の時を経て、ようやく念願の初受賞を果たすことになった本作。
「第82回ゴールデングローブ賞」の授賞式では、「この物語は、私の母や私の祖先が戦争から逃れてこの偉大な国にやってきた道のりを彷彿とさせる」「私は、母や祖父母の犠牲の上に成り立っているのです。あなた方が直面し、経験した困難や、この国への移住に苦労した多くの人々を、どう表現したらいいのか完全には分かりませんが、この作品があなた方を少しでも元気づけ、声をあげることができればと思います」「とても感謝しています。この瞬間を一生大切にします」と自身の人生と重ねながら喜びの声をスピーチで吐露。ゴールデングローブ賞の受賞に併せて、これまで劇場のみで設置されていた本作のティザーポスターの最新版ビジュアルも」お披露目。
『ブルータリスト』は2月21日(金)よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国公開