“発掘アルバム”が生んだ感動の人間ドラマ
1月31日(金)より公開の『ドリーミン・ワイルド 名もなき家族のうた』は、実在の兄弟デュオ「ドニー&ジョー・エマーソン」が辿った驚くべき実話をもとに、『ラブ&マーシー 終わらないメロディー』以来、8年ぶりにビル・ポーラッドが監督・脚本を務めた長編作。主人公ドニーを演じるのは、『マンチェスター・バイ・ザ・シー』(2016年)でアカデミー賞主演男優賞に輝いた名優ケイシー・アフレックだ。
1979年、ワシントン州の田舎町でレコーディングされた1枚のアルバム「Dreamin’ Wild」。10代の頃に「ドニー&ジョー・エマーソン」が手がけた同アルバムは、当時商業的に成功することはなかった。しかし、約30年の時を経てコレクターにより発見され、“埋もれた傑作”としてリバイバル・ヒットを果たす。思いもよらない成功に家族は喜ぶが、ドニーは目を背けてきた過去や感情と向き合うことになり――。
知ってた? 幻の兄弟デュオ「ドニー&ジョー・エマーソン」が起こした奇跡
本作のモデルとなった「ドニー&ジョー・エマーソン」は実在のアーティストであり、10代で楽曲を制作・録音してから約30年後に初めて評価されたという特異な経歴を持つ兄弟デュオだ。
ゆえに映画のほうも、いわゆる“誰もが知るスターの葛藤や成功への道のり”が描かれることが多い音楽伝記映画とは一線を画す内容であり、ひときわ異色な魅力を放つ濃厚な人間ドラマに仕上がっている。
主人公ドニーは大ステージに立つ人気ミュージシャンというわけではなく、しかし劇中の演奏シーンは臨場感にあふれ、登場人物たちの揺れ動く心も繊細に描写。その脚本は第79回ヴェネチア国際映画祭のワールドプレミア上映を皮切りに多くのメディアで絶賛され、「静かな感動を呼ぶ極上のドラマ」(Los Angeles Times)、「俳優たちの見事なアンサンブル」(TIME)と、上質な音楽伝記映画として大きな注目を集めてきた。
このたび解禁された新場面写真は、ドニーを演じるケイシー・アフレックがギターを抱えるシーンを切り取ったもの。1979年に田舎町でひっそりと録音された1枚のレコードが、なぜ30年を経て人々の心を魅了したのだろうか? 長い年月を経て再び輝きを放つエバーグリーンな名曲を生み出したドニー・エマーソンの音楽への強い想いや、夢にまで見た成功を素直に喜ぶことのできない複雑な心模様を、名優ケイシー・アフレックはどのように表現したのか? 音楽映画の新たなる傑作を、ぜひ“ライブハウス映画館”で楽しもう。
『ドリーミン・ワイルド 名もなき家族のうた』は2025年1月31日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国公開