故クリストファー・リーの“声”をどう蘇らせた?
2015年に93歳で亡くなった名優クリストファー・リーだが、なんと彼の実際の声が最新作『ローハンの戦い』に使用されている。これは、シリーズすべての脚本を手掛け、本作にプロデューサーとして参加しているフィリッパ・ボウエンが、生前のクリストファー・リーから受け取った手紙と、彼の妻ビルギット・クロエンケと交わした会話から生まれたアイディアだという。
しかもAI技術等による復元ではなく、生前にリーの妻ギッテ・クロエンケから承諾を得て、過去の『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズの膨大なアーカイブから優秀なスタッフたちが音声を探し出し実現。『ホビット 決戦のゆくえ』(2014年)で、サルマンがガラドリエルに「Are you in need of assistance, my Lady?」と尋ねるセリフの別テイクを使用しているそうだ。
フィリッパ・ボウエンは「正直に言うと、そのセリフが見つかるかどうかわからなかった」と明かしており、同じ声が出せる別キャストをブッキングする可能性もあったとのこと。しかしボウエンは「クリストファー・リーの声を演じられる人はいるかもしれない。でも、私はそうは思わない。彼の声を使えたことが本当に嬉しいし、素晴らしいことだと感じています」と海外メディアで喜びを語っている。
スタッフ陣からも熱烈に支持され続ける名優クリストファー・リーが演じるサルマン。果たしてシリーズ屈指の人気キャラクターである彼は本作で、どのような立ち位置で登場するのだろうか?
――最新作『ロード・オブ・ザ・リング/ローハンの戦い』には、再び大画面のスクリーンでクリストファー・リーの声を聞けるという“奇跡”が実現した以外にも、『ロード・オブ・ザ・リング』ファンにはたまらない要素が盛り沢山だ。
日本の制作スタジオ<Studio Sola Entertainment>の元に、MAPPA、Production I.G、STUDIO4℃といった世界に誇るトップクリエイターたちが集結し、日本の“手描きアニメーション”に徹底的にこだわって描かれている本作。<中つ国>の運命を左右する戦いと、ローハンの民の未来を一人託され、「死」をも覚悟した主人公ヘラの壮絶な戦いが、エモーショナルなドラマとして生命を吹き込まれている。
『ロード・オブ・ザ・リング/ローハンの戦い』は12月27日(金)より全国劇場公開(吹替/字幕版同時公開※一部劇場除く) <Dolby Cinema®/Dolby Atmos®/4DX/MX4D/IMAX®>