ネット上の大喜利が伝説化した「元軍人で空手王者のアクション俳優」とは？『チャック・ノリスの地獄の復讐』

意味はわからんがすごい自信だ！「チャック・ノリス・ファクト」

●一輪車でウィリー走行できる。
●回転ドアをバタンと閉めることができる。
●虫眼鏡で火を起こすことができる。夜中に。
●コードレス電話で人を絞め殺すことができる。
●両手を後ろに縛られた状態で腕相撲大会に優勝した。
●人は闇を恐れるが、闇はチャック・ノリスを恐れている。
●チャック・ノリスが深淵を覗き込んだ時、深淵は目を逸らした。
●インフルエンザは毎年チャック・ノリスの予防注射を打っている。
●彼の腕立て伏せは体を押し上げているのではなく、地球を押し下げている。
●『エルム街の悪夢』の殺人鬼フレディが見る悪夢には、チャック・ノリスが出てくる。
●自分のオシッコを缶入り飲料として販売することを思いついた。その飲料は現在「レッドブル」と呼ばれている。

……ということで（？）、そんなノリスのブレイク直前の主演作『チャック・ノリスの地獄の復讐』（1982年）が、現在CS放送中なので紹介したい。テレビで観てこそ味わいを増す、ノリスを語るうえで外せない作品だ。

『チャック・ノリスの地獄の復讐』© Turner Entertainment Co.

最強の元軍人チャック・ノリスが香港・マカオで大暴れ！

『チャック・ノリスの地獄の復讐』は、復讐に燃える男が友人の死の裏側で暗躍する組織に戦いを挑む痛快アクション。デヴィッド・キャラダインと対決した『テキサスSWAT』（1983年）の前年、日本ではビデオスルーのため認知度はかなり低めだろう。とはいえ『ダーティハリー3』（1976年）のジェームズ・ファーゴ監督作であり、ロケ地となった返還前の香港～マカオの景色も存分に楽しめる逸品だ。

『チャック・ノリスの地獄の復讐』© Turner Entertainment Co.

香港でカジノの用心棒をしながら、気ままな生活を送る元軍人のジョシュア。ある日、友人でもあった雇い主のサムとその息子が、同業者が持ちかけた合併話を断ったことにより殺されてしまう。彼らの死を不審に思ったジョシュアは単独で捜査を開始。背後に“オシリス”という組織の存在を知るが……。

『チャック・ノリスの地獄の復讐』© Turner Entertainment Co.

陰謀サスペンス×格闘アクション！ あの日本人プロレスラーも出演

香港が舞台といえばコッテコテの悪役を演じた『チャック・ノリス in 地獄の刑事』（1981年）があるが、こちらは正真正銘の主演作。しかも冒頭からパンチ＆キックをバンバン見せてくれるので、ノリスといえば格闘アクションでしょ！ という人には間違いなくおすすめできる。

『チャック・ノリスの地獄の復讐』© Turner Entertainment Co.

全体的にもっさりした展開ではあるものの、とにかくコッテリ原色な香港バイブスに癒やされること請け合い。ゴチャゴチャとした町中のシーンでも体軸のブレないタイトな回し蹴りを見せてくれるあたりも、さすがノリスである。さらに、ブルース・リー作品を意識したであろうベタなカンフーギャグでクスリとさせてくれるサービス精神も。なお、格闘面でのラスボスは巨漢プロレスラーの坂口征二が演じていて、ノリスと対峙すると体格差がよく分かる。

『チャック・ノリスの地獄の復讐』© Turner Entertainment Co.

人々がアクション映画を疑うことなく楽しみ、主演スターを全力で応援し、自分のああなりたいと憧れていた時代。その象徴のような存在がチャック・ノリスだった。もさっとしたマレットヘアと野暮ったいヒゲがトレードマークのノリスは90年代にはすでに過去の人となっていたが、後発のアクション映画の多くが彼の影響下にあったことは間違いない。往年のファンもノリス初心者も、ぜひ『地獄の復讐』をテレビ鑑賞してみては？

『チャック・ノリスの地獄の復讐』© Turner Entertainment Co.

『チャック・ノリスの地獄の復讐』はCS映画専門チャンネル ムービープラスで2024年11月放送

PrimeVideo『チャック・ノリスの地獄の復讐(字幕版)』No Rating © 1982 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved.

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