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「オオカミの家」監督待望の最新作は、実写・影絵・アニメ・人形が混在する“闇鍋”映画『ハイパーボリア人』

「オオカミの家」監督待望の最新作は、実写・影絵・アニメ・人形が混在する“闇鍋”映画『ハイパーボリア人』
『ハイパーボリア人』© Leon & Cociña Films, Globo Rojo Films

昨年の大ヒットが記憶に新しい『オオカミの家』監督デュオ・レオン&コシーニャの待望の最新作で、「第77回カンヌ国際映画祭」監督週間に正式出品された『ハイパーボリア人(原題:Los Hiperbóreos)』が、2025年2月8日(土)より公開される。このたび、ポスタービジュアルが解禁となった。

なお、世界4大アニメーションフェスティバルである「第48回オタワ国際アニメーション映画祭」に出品された短編『名前のノート』も同時上映が決定。

レオン&コシーニャ監督、待望の長編2作目

昨年の『オオカミの家』の大ヒットが記憶に新しく、今夏に行われた「ひろしまアニメーションシーズン2024」でオープニング作品としてジャパンプレミアされ大きな話題となった、チリの鬼才アーティスト・デュオ、レオン&コシーニャの待望の長編第二作が早くも日本で劇場正式公開となる。

チリの女優で臨床心理学者であるアントーニア・ギーセンは、自分の患者が悩まされている謎の幻聴を元に、レオン&コシーニャ監督と映画を撮ることに。だが、その幻聴は、実在したチリの文化人でありヒトラーの信奉者ミゲル・セラーノの言葉だった……。タイトルの『ハイパーボリア人』とは、ギリシア神話やH.P.ラヴクラフトらの創作による「クトゥルフ神話」に登場する架空の民族だが、この映画では、太古の昔に宇宙からやってきて地球を支配していた半神の巨人たちと説明され、チリという国との驚くべき関係も明らかにされる。

監督たちは、初の長編アニメーション『オオカミの家』の制作に5年もの歳月を費やした反動から、次はスピーディーに実写映画を作ろうと本作の制作をスタート。実在した親ナチ文化人ミゲル・セラーノやチリの政治家ハイメ・グスマンを登場させ、チリの現代史やナチス・ドイツをモチーフにする一方、主演俳優のアントーニア・ギーセンや、監督のレオン&コシーニャが実名で登場することで、現実と虚構、過去と現在の境界を巧妙に見失わせる。

また、20世紀初頭にトリック撮影を駆使して摩訶不思議な映像世界を生み出したフランスのジョルジュ・メリエスやスペインのセグンド・デ・チョーモンをリスペクトする二人だけあって、実写、影絵、アニメ、人形、16㎜フィルム、ビデオ、デジタル……と最初から最後まで何が飛び出すかわからない“闇鍋”映画を生み出した。

今年5月に開催された「第77回カンヌ国際映画祭」の監督週間でワールドプレミアされ、その後、「第57回シッチェス・カタロニア国際映画祭」や「第41回ミュンヘン国際映画祭」といった各地の映画祭でも上映、批評家たちからは「没入体験型の野心的で実験的なサイコドラマ(screendaily)」「政治的健忘症に警鐘を鳴らす痛烈な作品(The Film Stage)」と熱量高く評されている。

前作同様、美術館で来場者に制作プロセスを見せながら撮影するスタイルで、画面に登場する背景や人形は多くの若者たちとのワークショップで作られた。監督たちは「何かを決断する、ものを作り上げるといったことに関する困難にまつわる作品でもある」とも語っている。

ポスタービジュアルは、主演のアントーニア・ギーセンを中心に、劇中に登場するパペットの監督たちや親ナチ文化人、政治家、妖怪、UFOといったあらゆるモチーフを散りばめコラージュした日本オリジナルのもの。予測不可能な展開をする作品の空気感が伝わってくる。

『ハイパーボリア人』© Leon & Cociña Films, Globo Rojo Films

『ハイパーボリア人』は2025年2月8日(土)より渋谷シアター・イメージフォーラムほか全国ロードショー

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