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「立てこもり強盗事件」現場に居合わせた記者は、なぜ犯人と心を通わせたのか?結末に絶句する『マッド・シティ』の衝撃

「立てこもり強盗事件」現場に居合わせた記者は、なぜ犯人と心を通わせたのか?結末に絶句する『マッド・シティ』の衝撃
『マッド・シティ』© Warner Bros. Entertainment Inc.
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90’s秀作スリラー『マッド・シティ』

『マッド・シティ』(1997年)という映画がある。80年代コ●ミのファミコンゲームではなく、もちろん松戸市とも何の関係もない。コスタ=ガヴラス監督(『ミッシング』[1982年]ほか)による、ダスティン・ホフマンジョン・トラヴォルタが主演したサスペンスフルな人間ドラマだ。

ホフマンとトラヴォルタ共演というだけでも「おっ! 観てみようかな」と思う人は多いはず。『マッド・シティ』はその直感に従って間違いない秀作で、いまだに古くささをまったく感じさせない。それは本作で描かれる様々な“問題”が、現代においても解消されていないということでもあるのだが……。

『マッド・シティ』© Warner Bros. Entertainment Inc.

一発逆転を狙う報道記者と気弱な強盗

地方局の取材記者マックス(ホフマン)は、キー局への返り咲きを狙っていた。そんなある日、取材先の自然博物館で人質事件に巻き込まれてしまう。犯人は、解雇された博物館の元警備員サム・ベイリー(トラヴォルタ)だった。ニュース記者と銃撃犯の運命的な出会いは、やがて全米が注目する事件へと発展していく――。

権力者には容赦ないが庶民の心の掴み方は心得ているマックスは、すぐに功名心が暴走気味であることが分かる。逆にサムはのっぴきならない事情で強盗に走った小心者で、事件を見守る人々(と観客)の同情心を集める。名優2人が見事な演技を見せるドタバタした駆け引きと、なんとか特ダネを引っ張って視聴率をゲットしたいTV局側(アラン・アルダが憎らしく好演)が、まさに手に汗握る攻防を繰り広げるサスペンスだ。

『マッド・シティ』© Warner Bros. Entertainment Inc.

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