伝統や慣習の間で揺れる少女の葛藤を描く映画『グルン We are Gurung』が、11月30日(土)より公開される。このたび、ポスタービジュアルと予告編、場面写真が解禁となった。
人知れず、消えていく文化や生活があるということ
監督は、CMを中心に映像ディレクターとして活躍する森野継偉。2015年のネパール大地震をきっかけにグルン族の村に通うようになり、次第に村の人々の生活や文化に惹かれていったことが作品製作のきっかけとなった。
ネパール。ヒマラヤの奥深く、美しい自然に囲まれたグルン族の村。そこでは、まるで一つの大きな家族のようにみんなで助け合いながら、ほぼ全員が農業に従事して暮らしている。今年18歳になる少女ビスヌは、結婚を控えていた。村には結婚相手を親が決めるという慣習があり、ビスヌもまた親が決めた相手との縁談を待つ。家族、友人、大切な人達と過ごす日常を淡々と密着しながらも、次第に婚礼の日が間近に迫ってきて——。
出演は、そこに生きる人々。役者やタレントは一切出演していない。撮影までに7年という年月をかけて村に通ったからこそ出来た村との深い関係性が生み出す映像は、観る者に、圧倒的な没入感を体感させる。
失われていく文化や生活の記録だけでなく、時代の狭間で葛藤する少女が、何を考え、行動していくのか、最後まで目が離せない。スクリーンを通して約50分間観客を異国の地へと連れていく。
『グルン We are Gurung』は11月30日(土)よりユーロスペースにて公開