新鋭監督・空音央『HAPPYEND』全国公開中
世界中の映画祭を席巻した新鋭監督・空音央の長編劇映画デビュー作『HAPPYEND』が、10月4日(金)より新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国公開中だ。
監督を務めた空音央は、東京とニューヨークを拠点に活躍する33歳。コンサートドキュメンタリー映画『Ryuichi Sakamoto | Opus』や短編映画「The Chicken」が世界中の映画祭で上映・絶賛された。そして本作『HAPPYEND』が第81回ヴェネツィア国際映画祭 オリゾンティ・コンペティション部門に正式出品され、いま世界中から最も熱い視線が注がれている監督の一人である。
「少し先の未来」描いたSF映画たちを厳選紹介!
映画『HAPPYEND』が描く未来では、多種多様な人々が当たり前に暮らすようになっている一方で、社会には無関心が蔓延し、むやみやたらに権力が振りかざされている。国による個人情報の管理、政府が定めた緊急事態条項への反対デモ、都市開発のために取り壊される遊び場、鳴り止まない緊急地震速報、どこかの国で見たことがある様な大きなスクリーンに映し出されるA I監視システム――。まさに今の世の中と地続きであり、フィクションと呼ぶにはあまりにもリアリティのある未来を映し出し、私たちの心をザワつかせる。
ということで今回は、そんな本作と同じく【今】と地続きの未来をリアルに映し出し警鐘を鳴らす、近未来映画を3作品ご紹介。季節が変わる秋の初めに、“少し先の未来”について想いを馳せてみてはいかがだろう。
『HAPPYEND』10月4日(金)より公開中
決して遠くないXX年後の日本。変わりゆく社会の中で、変わらない友情を育んでいた幼馴染で大親友の高校生のユウタ(栗原颯人)とコウ(日高由起刀)は卒業を間近に控え、いつもの仲間たちと悪ふざけをしながら楽しく過ごしていた。
ある日、二人が仕掛けたいたずらが学校中を巻き込んだ騒動に発展し、監視システムを導入する事態に。この出来事をきっかけに、アイデンティティと社会への違和感を深く考えるようになったコウと、楽しいことだけしていたいユウタは少しずつすれ違い始める……。
本作の主人公ユウタとコウを演じたのは、オーディションで大抜擢された栗原颯人と日高由起刀。初演技ながら高校生の心の機微をリアルに表現した。また生徒役には林裕太、シナ・ペン、ARAZI、祷キララら、あらゆるルーツを持つ若き才能たちが集結。そして校長役の佐野史郎、ユウタの母親役の渡辺真起子、担任教師役の中島歩ら実力派俳優陣が脇を固め、物語に深みを与えている。
2024年10月4日(金)より新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国公開中