中條ていによる小説「アイミタガイ」(幻冬舎文庫)が、実力派俳優・黒木華を主演に迎え映画化。草野翔吾監督(『彼女が好きなものは』)による映画『アイミタガイ』が、11月1日(金)より公開される。このたび、黒木華演じる梓が巡り合う登場人物たちを写した場面写真が一挙解禁となった。
本作は、韓国・釜山にて10月2日~11日に開催予定の「第29回釜山国際映画祭」キム・ジソク(Kim Jiseok)部門への出品が決定した。
主演・黒木華×監督・草野翔吾
短編連作集「アイミタガイ」を原作に『台風家族』(19)の市井昌秀が脚本の骨組みを作り、『ツレがうつになりまして。』(11)の故・佐々部清の魂を注いだ企画を受け継いだ草野翔吾監督が一本の映画にした本作。かけがえのない存在だった親友を失い立ち止まってしまった主人公・梓を中心に思いがけない出会いが連鎖し、大きな輪になっていく群像劇となっている。
釜山国際映画祭は、世界中から300本ほどの作品が出品されるアジアを代表する最大規模の映画祭となっており、特にアジアの新人監督の作品にスポットが当てられてきた。今回出品が決定したジソク部門は2017年に設立され、釜山国際映画祭を代表する部門の一つで、昨年には『市子』(2023年/戸田彬弘監督)と『月』(2023年/石井裕也監督)が出品されるなど、日本の映画賞レースにもラインナップされる作品が名を連ねてきた注目のコンペティション部門だ。
梓(黒木華)と“相身互い”の心で繋がる人々
ウェディングプランナーとして働く梓はカメラマンをしている叶海(藤間爽子)と中学生の頃からの親友で大人になってからも変わらず頻繁に連絡を取り合う仲。休日には二人でランチをしながら最近のことを話したり悩みを相談し合っていた。ある日、撮影で訪れた地で事故にあってしまった叶海は帰らぬ人に…。突然の出来事に受け入れることができない梓。恋人の澄人(中村蒼)から結婚を切り出されても中々前に踏み出せずにいた。
場面写真には、スマホを見ながら楽しそうに話す梓と叶海の姿をはじめ、結婚を考える澄人と梓が向き合って話をする姿、ホームヘルパーをしている梓の叔母の範子(安藤玉恵)の紹介で後に梓がピアノ演奏を頼むことになるこみち(草笛光子)が範子と微笑み合うシーンや叶海の両親である朋子(西田尚美)と優作(田口トモロヲ)が不思議な巡り合わせで梓と出会う場面、ひょんなことから澄人が梓の祖母・綾子(風吹ジュン)に初めて対面するところなど登場人物たちが繋がっていく姿が切り取られている。
結婚に向けて指輪を見に行くも、訪れたお店で緊張して思わず直立不動になってしまうやや頼りない澄人は、梓との関係を進める事が出来るのか。そして、叶海を失ってからずっとメッセージを送り続け立ち止まってしまった梓のもとにある優しい奇跡が訪れる—。
『アイミタガイ』は11月1日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー