「ホラー秘宝まつり」今年も開催!
毎夏恒例の映画祭、2024年で11年目を迎える「ホラー秘宝まつり2024」が、8月30日(金)よりキネカ大森、アップリンク吉祥寺ほか全国で順次開催中だ。
今年の「ホラー秘宝まつり」は<原点>に立ち返って開催。インパクトを重視して厳選されたのは、マニアが狂喜するであろう<1970年代 カルトホラー>の傑作3作品、しかも全て日本初公開! 悪趣味全開グチャドロど変態ムービーの数々を、大スクリーンで思う存分浴びよう。
不穏なムード満載の先駆的ゾンビ映画の傑作『メサイア・オブ・デッド』(1973年)
アルレッティの父親は、ポイント・ドゥームと呼ばれる海沿いの小さな町で絵を描いていた。彼は娘に定期的に手紙を送っていたが、その内容が徐々に奇妙になり、やがて来なくなった。心配した彼女は父を捜しに行くが、町の様子が何かおかしい。アルレッティは父の残した日記を発見、そこにはこの町を侵しつつある奇怪な事態が記されていた……。
全編不気味なテイストのミステリアス・ホラー。ゾンビ映画の先駆的作品で、目から赤い血を流し走る人間に近いゾンビが登場。人肉スプラッター描写はまだなく、アート色の強い実験的スリラーのような斬新な作りになっている。本作の監督・脚本のウィラード・ハイクとグロリア・カッツのコンビは、その後ジョージ・ルーカスに認められ、『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説』(1984年)の脚本を経て、『ハワード・ザ・ダック/暗黒魔王の陰謀』(1986年)の監督・脚本に抜擢された。
監督・脚本:ウィラード・ハイク 製作・脚本:グロリア・カッツ
撮影:スティーブン・カーツ 美術:ジャック・フィスク、ジョアン・モシン
編集:スコット・コンラッド 音楽:フィラン・ビショップ
出演:マイケル・グリーア、マリアンナ・ヒル、ジョイ・バン、アニトラ・フォード、ローヤル・ダーノ、ベニー・ロビンソン、エリシャ・クック・Jr.、ウォルター・ヒル
フェティシズム・SM・レズビアン要素を盛り込んだ淫靡なジャッロ映画『デリリウム』(1972年/PG12)
高名な犯罪心理学者で警察の良き協力者でもあるリュータック教授は性的不能者だったが、妻マルツィアとは深く愛しあっていた。だが教授はそのことを苦悩しつづけ、やがて若いミニスカートの女性をつけ狙う殺人者と化していく。それを知ったマルツィアは、愛する夫への警察の嫌疑をそらすため、自らも犯罪に手を染めていくのだった……。
フェティシズムやSM・レズビアン要素を盛り込んだ、淫靡なテイストのエロス・ジャッロ。謎解きの要素は薄く、徹底した異常性愛を描くことに注力しているため、ツッコミどころ満載だが、意外な展開・異常性・音楽が超刺激的!
製作・監督・脚本:レナート・ポルセッリ(ラルフ・ブラウン) 撮影:ウーゴ・ブルネッリ
美術:ジュゼッペ・ラニエリ 音楽:ジャンフランコ・レヴェルベリ
出演:ミッキー・ハージティ、リタ・カルデローニ、ラウル・ロベッキオ、タノ・チマローサ、クリスタ・バリモア、クリスティ-ナ・ペリエ
変態しか出てこない!これぞ変態ホラーの決定版『悪魔のしたたり』(1976年/R15+)
ニューヨークの小劇場で、劇場主のサルデュと彼の忠実なアシスタントのラルファスが、若い全裸の女性への拷問を行うショーを上演する。観客は単に手の込んだ見世物だと思っていたが、それらはすべて本物の拷問殺人ショーだった!
誘拐し監禁した女たちを裸にして、ひたすら拷問し殺しまくる変態エログロ映画の決定版。世に数多く存在するZ級映画の中でも本作の変態度はトップクラス! マゾで男色趣味の劇場主、脳みそをストローで吸う変態医師、金の亡者の悪徳刑事などキャラクターもおかしな人間しか出てこない。あのトロマ社が初期に製作した、悪趣味でトラウマ必至のトラッシュカルト作。
監督・脚本:ジョエル・M・リード 撮影:ロン・ドルフマン
特殊効果:ボブ・オブラドヴィッチ 音楽:マイケル・サウル
出演:シーマス・オブライエン、ヴィジュ・クレム、ナイルズ・マクマスター、ダン・ファウチ、アラン・デレイ、アーニー・ピッシャー、ルイス・デ・ジーザス
▼ホラー秘宝とは……
毎年、数多くの洋画、邦画を提供・配給しているレコード会社、キングレコードが贈る、映画ホラー・レーベル。ラインナップの質の高さに定評があり、毎年行われる映画祭「ホラー秘宝まつり」は、ホラー映画ファンのみならず、幅広い映画ファンからも一目置かれる存在。 昨年10周年を迎えたホラー映画祭が、11年目に突入。
「ホラー秘宝まつり 2024」は2024年8月30日(金)より開催中
▼上映劇場(順次公開)
東京:キネカ大森、アップリンク吉祥寺
札幌:サツゲキ/栃木:宇都宮ヒカリ座/名古屋:シネマスコーレ
新潟:高田世界館/京都:アップリンク京都
大阪:シアターセブン/兵庫:CinemaKOBE ほか
※各劇場の上映作品、タイムテーブル、イベント日程等詳細は各劇場のHPをご確認ください