【追悼 アラン・ドロン】“世紀の美男子”と呼ばれた名優を偲び半生を振り返る【今すぐ観られる代表作も】

【追悼 アラン・ドロン】“世紀の美男子”と呼ばれた名優を偲び半生を振り返る【今すぐ観られる代表作も】
『太陽が知っている』©1969 SNC(Groupe M6)
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晩年の家族問題と“安楽死”発言

『サムライ』(1967年)の共演後に離婚した元妻ナタリーは2021年に亡くなっており、当時ドロンは哀しみの言葉を寄せていた。娘アヌーシュカをはじめ子どもたちとの関係は良好だったようだが、彼の認知機能検査の結果をめぐって娘が息子(兄)を訴えるなど、相続問題は泥沼化。晩年のドロンを支えたヒロミ・ロランも兄妹とは軋轢があったようで、裁判沙汰が報じられている。

個々数年、ドロンは自身の最期について“安楽死”を求めるような発言をたびたび残しており、そのたびに各国メディアで大きく報じられていた。老いてゆく自分を直視したくないというのはドロンらしいといえるかもしれないが、彼の冥福を祈るとともに、その最期が安らかなものであったことを願う。

今すぐ観られるアラン・ドロンの代表作

『若者のすべて』(1960年)

大都会・ミラノに住む長男を頼りに、貧しい南部から移住してきたパロンディ家。次男・シモーネはプロボクサーを目指すが、娼婦のナディアに夢中になり、自らその才能を潰してしまう。一方、三男のロッコは徴兵された先でシモーネと別れたナディアと出会う。

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『太陽がいっぱい』(1960年)

貧しいアメリカ人青年、トムは定職もなくブラブラと毎日を過ごしていた。ある日彼は、幼友達の父親からナポリに絵の修行に行ったまま戻らない息子のフィリップを連れ戻すよう依頼される。ナポリにやって来たトムはフィリップを発見するが、彼は婚約者や大勢の友人に囲まれ、贅沢な生活を送っていた。自分の境遇とあまりに違うフィリップの生活を目の当たりにしたトムの心に生まれた嫉妬と羨望は、やがて殺意へと変わっていく……。

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『冒険者たち』(1967年)

パリ郊外の飛行クラブで教官を務めるマヌー(アラン・ドロン)、レーシングカーの画期的なエンジン開発にいそしむローラン(リノ・ヴァンチュラ)、そして前衛彫刻家の卵、レティシア(ジョアンナ・シムカス)。微妙なバランスの友情で結ばれた三人は、コンゴ動乱の際に海底深く沈んだ5億フランの財宝を引き上げるため、アフリカの海に旅立った。しかし、その財宝をつけ狙う一味が現れ……。

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『仁義』(1970年)

護送中の列車から逃亡した男は、ある男の車のトランクに身を隠す。検問を通過し顔を合わせた2人の男は、争うどころか意気投合し宝石店襲撃を計画。元刑事、元看守、故買屋も加わり、5人で計画を実行する。しかし、同時に警察の執拗な追跡も始まっていた。

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『レッド・サン』(1971年)

1870年。日米修好の任務を命じられた黒田重兵衛と坂口備前守はワシントンへ向かっていた。その道中、彼らの乗る列車が強盗に襲われ、宝刀を奪われてしまう。重兵衛は仲間に裏切られた強盗団のリンクと共に、宝刀を奪ったフランス人・ゴーシュを捜す旅に出る。

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『サムライ』(1967年)

クラブ・オーナーを殺害した殺し屋ジェフ・コステロは、容疑者として警察に連行されるものの、完璧に工作したアリバイにより放免。だが、依頼人から差し向けられた金髪の男に発砲され、腕に傷を負う。一方、コステロを犯人と信じて疑わない警視も、徹底した尾行や盗聴、フィアンセへの揺さぶりで追い込んでいく。果たしてコステロの運命はーー!

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サムライ(字幕版)

PrimeVideo『サムライ(字幕版)』©1967 – Production Filmel – CICC – TCP / Editions René Chateau

『太陽が知っている』4Kリマスター版でTV放送!

サントロペの豪華な別荘でバカンスを楽しむジャン・ポールとマリアンヌ。だがマリアンヌが、元恋人のハリーとその娘ペネロープを招待してから雰囲気は一変する。自信家のハリーに劣等感を抱くジャン・ポール。一方、マリアンヌはジャン・ポールとペネロープの関係を心配していた。

アラン・ドロン×ロミー・シュナイダー共演。4人の男女の思惑が官能的かつ不穏に交錯する心理サスペンスを描く。(※4Kをマスターとした2Kダウンコンバート放送)

監督:ジャック・ドレー
出演:アラン・ドロン ロミー・シュナイダー モーリス・ロネ ジェーン・バーキン

『太陽が知っている[4Kリマスター版]』はCS映画専門チャンネル ムービープラスで2024年10月放送

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