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アラン・ドロン逝去
名優アラン・ドロンが18日、フランスの自宅で亡くなっていたことがわかった。享年88。2019年にはカンヌ国際映画祭から名誉パルム・ドールが授与されるも、のちに脳卒中で倒れ療養に専念。今年はじめにも健康状態の不安が仏週刊誌に報じられていた。
1950年代のデビューから2017年の引退まで、“美男子の代名詞”として世界中で愛され続けたドロン。ジャン=ポール・ベルモンドと共演した『女が事件にからむ時』(1957年:日本未公開/TV放送のみ)で映画デビューし、70~80年代には日本でもCMに出演するなど絶大な人気を誇った。くしくも今年6月に亡くなったドナルド・サザーランドとは同い年だった。
ハリウッドにも進出、多彩なフィルモグラフィ
『若者のすべて』(1960年)の大ヒットでハリウッドにも進出し、『テキサス』(1966年)や『スコルピオ』(1973年)などに出演。世界進出は大成功したとは言い難いが、映画好きであれば知らぬ者はいないであろう知名度の高さは、彼が唯一無二の存在であったことを証明している。
その他の代表作といえば、『冒険者たち』(1967年)や『太陽が知っている』(1969年)、『ボルサリーノ』(1970年)、チャールズ・ブロンソンや三船敏郎と共演した『レッド・サン』(1971年)あたりになるだろうか。ここ日本においても、早逝のスターであったスティーヴ・マックイーンや、いまだ現役を貫くクリント・イーストウッドなどのハリウッドスターにも劣らぬ人気を誇っているのは、ベルモンドと同じく挑戦的なフィルモグラフィ、そしてファン一人ひとりにウィンクを贈る驕らない人間性も大きな理由の一つかもしれない。
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