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『ブラックパンサー』俳優が「“クルマ大回転”でギネス記録更新」の裏側を語る!本日公開『フォールガイ』キャストインタビュー

『ブラックパンサー』俳優が「“クルマ大回転”でギネス記録更新」の裏側を語る!本日公開『フォールガイ』キャストインタビュー
『フォールガイ』撮影メイキング ©2024 UNIVERSAL STUDIOS. All Rights Reserved.
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ウィンストン「歩き方や立ち方、パンチのかわし方で多くのストーリーを語ることができる」

―撮影現場でのアドリブについて話されていましたが、デヴィッド・リーチ監督とのお仕事はいかがでしたか? 彼はスタントマンやスタントコーディネーターとして、非常にユニークな経歴を持っていますよね。

ハンナ:この映画の監督として、文字通りこれ以上の人物はいないでしょうね。彼の本質は、まずスタントマンだと言える。それは彼の骨の髄まで染み込んでいて、彼の天職なのだと思う。そして、スタント・コミュニティーに対して最も美しくて、とてもリアルなラブレターを書くとしたら、それは彼じゃないといけなかった。

『フォールガイ』撮影メイキング ©2024 UNIVERSAL STUDIOS. All Rights Reserved.

ウィンストン:デヴィッドにとってスタントは、もうひとつの言語のようなものなんだ。慣例として、彼はスタントを使ってストーリーを語る。だからスタントひとつひとつが物語を動かし、それぞれのキャラクターを理解させるんだよ。つまり、それは彼ら(キャラクターたち)の動きや、(物語での)存在理由を伝えるもうひとつの方法なんだ。

だから、彼とスタントチーム、そして彼自身が主宰するスタントチームは、本当に多くのことをそういった仕事に注ぎ込んでいたよ。決して思いつきのスタントじゃないんだ。恣意的なパンチや、即席のファイトシーンじゃない。それは、 「この男はどう動くだろう? そして、それが彼の人生や経歴について何を物語っているのか?」ということなんだ。なぜなら、あまり(映画の中では)時間がないからね。でも、歩き方や立ち方、パンチのかわし方で、多くのストーリーを語ることができるんだよ。

ハンナ:その人の人生経験、その人が何をもたらしているのか、その日に何を感じているのかをね。それとまた、彼と<87ノース・プロダクションズ>(※リーチ監督のアクションチーム)の場合は、常にすごいスタントになるの。

ウィンストン:そうだね。

『フォールガイ』撮影メイキング ©2024 UNIVERSAL STUDIOS. All Rights Reserved.

―この映画では、映画業界の裏側が描かれています。劇中で起きることで、あなたが実際に経験したことや聞いたことのある部分も?

ウィンストン:このような映画に関しては、いつも少し誇張や遊び心があり、映画的にするためにキャラクターやその瞬間はとても極端なバージョンになっているんだ。でも、なにが現実的かというと、映画は非常に進化する作品で、経験であり、出来事なんだ。それは常に変化しているし、常に動いている。

僕たちは自分たちの映画の第3幕をどうするか探っていた。なぜなら、映画は変化しているから。そして、「昨日このシーンを撮ったんだけど、あのショットがあんな風になるとは思わなかった。そして、太陽が違う方向から射してきた。これを追加できたら素晴らしくない?」ってなるんだ。そして常に変化し続けるし、あるいは、キャラクターが演技を通して彼ら自身を明らかにすることもある。

『フォールガイ』©2024 UNIVERSAL STUDIOS. All Rights Reserved.

僕が演じるダンのような人たちは日々、多くのことを明らかにしているから、キャラクターが変わったのは確かだよ。最初の頃、僕の役はもっと小さかったことを覚えている。それがどんどん大きくなっていったんだ。それはまるで 「ダンをこのシーンに出そう。彼はそこにいる必要がある。彼はこれを見る必要がある。彼はこの部門のトップなんだ。彼はそこにいる必要がある。彼はその会話に関わっている必要がある。彼はこれを見る必要がある。そうすれば、3シーン後に彼に会ったとき、彼はそこにいて、それを見たことになって、それで彼は理解するんだ」といった感じでね。

主人公のコルトと(ダンの間に)は簡単に分かり合えるものがあるんだ。なぜ彼がこのようなことをしに行くか、ということをね。だから常に変化しているし、そういうものなんだと思う。映画の中で表現されている“コントロールされたカオス”は、実際の映画でもよくあることなんだ。

『フォールガイ』©2024 UNIVERSAL STUDIOS. All Rights Reserved.

ハンナ:そしてそれは、人々がそれを見たときに、より興味を持たせることになると思う。ウィンストンが言っているようにね。突然背景にダンを見たり、ゲイルを見たりすると、彼らの脳は意識せずにそこに戻って、「なんてこと。でも彼はそれを聞いていたわ」となるの。そういうふうに自然なやり方でやるのは賢いことなの。ウィンストンと同じように、私はかなりそこ(現場)にいたわ。何週間も、何週間も、予定されていた以上にね。なぜなら、自分は、進化していく強力で圧倒的な存在の一部になっていたからよ。でも、そこには肉体的な面もある。そしてまた、デヴィッドとケリー、そしてライアンが、この映画を心から信じられるラブストーリーにするために、ここで何が起こる必要があるか、そこで何が起こる必要があるか、という感情の高まりを常に意識している感情的な面もあったわ。

『フォールガイ』©2024 UNIVERSAL STUDIOS. All Rights Reserved.

ハンナ「ライアンたちのほうがカメオ出演なのよ(笑)」

―ラブストーリーの話が出ましたが、ライアンとエミリーのスクリーン上の相性が素晴らしかったです。彼らとの仕事はいかがでしたか?

ハンナ:ゴージャスだった!

―なにか彼らとの面白いエピソードはありますか?

ハンナ:本当に素晴らしかった。なぜなら彼らは、私が思っていたような“ちゃんとした俳優たち”だから。それが当たり前だと思うかもしれないけれど、そんなことはなくて。ある地位に達してスターになった人々には、それ(スターの振る舞いをすること)が主な役割になる場合がある。でも彼らは、まず俳優なの。演じる役の全ての部分に命を吹き込みたいのよ。そしてそれは、自分たちを別のものに仕立て上げることではなく、制作チーム全体を作り上げることなの。

『フォールガイ』©2024 UNIVERSAL STUDIOS. All Rights Reserved.

ウィンストン:実際、僕たちはとても相性がよかった。あまりの相性の良さに、彼らは……。

ハンナ:私たちを引き離す必要があったの。

ウィンストン:同じシーンに僕たちを登場させることはできない、ってね。

ハンナ:そのことが映画全体を圧倒しちゃうから。

ウィンストン:そうしないと映画が吹っ飛んじゃうんだ。

ハンナ:ときどき彼らはそういうことをするの。最高よね。

ウィンストン:それをストーリーに入れなきゃいけないんだ。“ウィンストンとハンナが……”

ハンナ:(笑)。それを認めなきゃいけない。

ウィンストン:彼らが「世界はまだ準備ができていない」と言うほど、それは明白だったよ。

ハンナ:(笑)

『フォールガイ』©2024 UNIVERSAL STUDIOS. All Rights Reserved.

―お二人が“主役”だったんですか?

ハンナ:そう。多分観てもらえばわかると思うけど、ライアンたちのほうがカメオ出演なのよ。でも、私たちは端っこで自分たちの出番を待っていないといけなかった。そうしないと気まずくなるから。

ウィンストン:彼らは実はカップルで、2人を一緒のシーンに出すのはとても危険だったんだ。

ハンナ:(笑)。

ウィンストン「みんなでこう言った。『やった!』ってね」

『フォールガイ』©2024 UNIVERSAL STUDIOS. All Rights Reserved.

―リーチ監督が言っていたように、この映画はスタント業界へのラブレターです。この映画を撮って何か変わったことや、考えが変わったことはありますか?

ハンナ:私がすでに持っていたスタント・コミュニティーへの愛と尊敬の念が、さらに大きく広がったと言えるわ。彼らのことで私が最も感動したのは、彼らは第一に、お互いを助け合うということ。常に安全第一で、互いの魂や心、体、すべてに気を配っていて、それが私たちにも伝わってくる。そして、間違いなく世界的にトップレベルにいる彼らと一緒にいることで、ものすごくに謙虚な気持ちになれる、そんな経験だった。

ウィンストン:それ以上の言葉はないね。

―あなたたちはギネス記録を更新した瞬間、そこにいたのですか?

ウィンストン:イエス!僕は確かにそこにいたよ。

ハンナ:8回転半したのよね?(※)

※スタントマンのローガン・ホラデイがキャノンロール(カースタントの技)で車体を8回転半させ、『007/カジノ・ロワイヤル』の持っていた7回転という記録を塗替えた。

『フォールガイ』©2023 UNIVERSAL STUDIOS. ALL Rights Reserved.

―どんな感じでしたか?

ウィンストン:すごかったよ。それは2日間にわたって行われたんだ。だから何台かの車でうまくやろうとして、複数の車が破壊された(笑)。エキサイティングだったよ。僕はそのシーンの中ではなく、その後のショットに加えられたんだ。でも、その日は特にそれを観に行ってた。他の多くの人もね。だから本当に大勢の人がいる中で、記録を狙っていたんだ。

彼らは何度かテストしてから車を転がしていた。そして2日目に、その計算を実際にやってのけた。僕はこの話を何度もしているよ。彼らについて表現するとき、それはとても直感に反しているんだ。なぜならスタント・コミュニティーは筋肉隆々で肉体的だと思われていて、数学や科学、すべての準備、そこに注がれる天才的な仕事については考えない。だけど彼らはその数学を正しくやって、テストも正しくこなし、ついに僕らは車が転がり続けるのを目撃したんだ。そしてその回転数を数え、みんなでこう言った。『やった!』ってね。

ハンナ:すごい!

ウィンストン:現場にいるみんなが興奮していて、「カット!」がかかってから駆け出した。それ自体が映画だったよ。キャノンロールをやることについての映画があってもよかったね。

ハンナ:そして私たちのローガンが、最も回転した、ギネスブックの世界記録を達成したの。

ウィンストン:イエス!

ハンナ:でも実際の彼はとても謙虚で、素敵な、冷静で控えめな家族思いの人。偉大な業績よね。

『フォールガイ』撮影メイキング ©2024 UNIVERSAL STUDIOS. All Rights Reserved.

ウィンストン:(ライアン演じる)コルトにとって、その瞬間がなにを意味するのかを教えてくれたんだ。なぜなら、みんなが歓声を上げビーチに飛び出したとき、「そうだ。これを(芝居で)再現しないと」って思ったよ。そしてこれが、コルトに対するダンの姿だとね。映画の中で、復帰して最初のスタントでキャノンロールをやる。そして彼はこれを見事に成功させ、記録を塗り替えるんだ。

ハンナ:そして車から親指(無事を意味するOKサイン)が出てくるの。

ウィンストン:さっきも言ったように、基本的に映画は常に進化している。これは“映画についての映画”だから、撮影が実際の脚本にも影響を与え、変化するんだ。

ハンナ:それ(現場)は最高の資料だったわ。

『フォールガイ』撮影メイキング ©2024 UNIVERSAL STUDIOS. All Rights Reserved.

『フォールガイ』は2024年8月16日(金)より全国公開中

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