『リボルバー・リリー』で「日本アカデミー賞」主演女優賞に輝いた綾瀬はるか主演、森井勇佑監督最新作『ルート29』が、11月8日(金)より公開される。このたび、トンボ(綾瀬はるか)とハル(大沢一菜)を取り巻く個性豊かなキャラクターとキャストが解禁となった。
新たなロードムーヴィーの傑作誕生
『こちらあみ子』で「第27回新藤兼人賞」金賞はじめ数多くの賞を受賞し、デビュー作にして多くの映画ファンを魅了した森井勇佑監督。詩人・中尾太一の「ルート29、解放」(書肆子午線)からインスピレーションを受け、映画の舞台ともなった姫路から鳥取を結ぶ一本道の国道29号線を約一ヶ月間旅をし、脚本を完成。その独創的なストーリーは、他者と必要以上のコミュニケーションを取ることのできないひとりぼっちの主人公トンボが、風変わりな女の子ハルを連れて旅に出ることによ り、奇妙な人たちと出会うことや、少しづつ深まるハルとの絆によって、空っぽだった彼女の心に喜びや悲しみの感情が満ちていくことを描いた不思議な感動ロードムーヴィーだ。
森井監督待望の2作目の主演を務めるのは、これまでアクション、ラブストーリー、コメディ、時代劇、大河ドラマなど様々なジャンルで多岐に渡るキャラクターを演じてきた国民的女優・綾瀬はるか。本作では、かつて綾瀬が演じてきたキャラクターや、お茶の間で見せる親しみやすく朗らかな印象とは異なる清掃員の女性、トンボを演じる。難しい役柄を見事に演じきり、本作で新しい一面を開花させた。
ハル役には、『こちらあみ子』で強烈なデビューを飾り「第36回高崎映画祭」最優秀新人俳優賞を受賞した大沢一菜。幅広く活躍を続ける彼女は、ドラマ『姪のメイ』、『季節のない街』と立て続けに出演。森井監督作品には2作品続けての登場となる。
市川実日子、高良健吾、河井青葉ら追加キャスト発表!
今回発表された追加キャストは、「娘のハルを連れてきてほしい」とトンボに依頼する入院患者・理映子に市川実日子、犬を連れた赤い服の女に伊佐山ひろ子、森で出会う少年の父親に高良健吾、ハルと心を通わせる森の少年に原田琥之佑、トンボの姉で小学校教師の亜矢子に河井⻘葉、時計屋のおばあさんに渡辺美佐子など、演技と存在感に定評のある実力派キャストたちが集結した。
そのほかにも、逆さまに ひっくり返った車に乗っていた“じいじ”に大⻄力、牧場の大きな男に松浦伸也と、演技経験は少ないながらも強烈な個性を放つ2人が、本作独特の寓話的な世界をさらに唯一無二のものにしている。
<コメント>
市川実日子(ハルの母・理映子役)
好きだった脚本。
撮影初日、真夏の鳥取。
何かが掴めるまで、何度も撮影を繰り返していました。途中、みんなが体育座りをして、何かを待つ瞬間もありました。ジリジリと焼けるような太陽、身体を伝う汗、メイクさんが用意してくださった保冷剤。誰も焦らず、1日じっくりと探っていく。こんな現場があるんだな。日が優しくなった帰り道、何か大きなものに包まれているような気持ちになりました。観てみたかった、こんな綾瀬さん。やっぱりかっこよかった、大沢一菜さん。
『ルート29』楽しみにしていただけたら、うれしいです。
高良健吾(森の父役)
ロケ地には川が流れていて、待ち時間に川の横でみんなで小石を積み上げたり、積み上げた数を競ったりしました。時間が経つと積み上げ方にそれぞれの個性が出てきたりして、積み上げられた小石があちこちにできました。その光景を眺めていると、ふと作品の雰囲気を掴めた気がしました。この世に決して定まらず、ふわふわ漂うような雰囲気というか。今でもその光景は鮮明に思い出す事ができるので、とても印象的だったのだと思います。『ルート29』は不思議な話だけれどどこか懐かしさがあり、ぶっ飛び方になぜか親しみがある映画だと思います。この作品を感じて頂けると嬉しいです。是非劇場にお越し下さい。
河井⻘葉(トンボの姉・亜矢子役)
撮影は暑い真夏の鳥取で夏休みの楽しい思い出のような記憶です。演じているのは自分なのに自分じゃないような、ファンタジックな世界でものすごく現実を生きているような…不思議な感覚で忘れがたい経験になりました。この不思議でユニークな物語がお客さまにどのように届くのか楽しみです。
『ルート29』は11月8日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国公開