• BANGER!!! トップ
  • >
  • 新着ニュース
  • >
  • いまだ憶測を呼ぶ「ヒトラー南米逃亡説」を映画化した『お隣さんはヒトラー?』全国公開中! 併せて観たい『ヒトラーの死体を奪え!』は8月TV放送

いまだ憶測を呼ぶ「ヒトラー南米逃亡説」を映画化した『お隣さんはヒトラー?』全国公開中! 併せて観たい『ヒトラーの死体を奪え!』は8月TV放送

いまだ憶測を呼ぶ「ヒトラー南米逃亡説」を映画化した『お隣さんはヒトラー?』全国公開中! 併せて観たい『ヒトラーの死体を奪え!』は8月TV放送
『お隣さんはヒトラー?』 ©2022 All rights resrved to 2-Team Productions (2004) Ltd and Film Produkcja
1 2

もしヒトラーが生きていたら…?

アドルフ・ヒトラーの「南米逃亡説」をモチーフに、実際に起こり得たかもしれない世界線を大胆なアプローチで描いたナチス映画『お隣さんはヒトラー?』が、2024年7月26日(金)より全国公開中。主演はマーク・ライランスに激似で知られるデヴィッド・ヘイマンと、過去何度もヒトラーを演じてきた怪優ウド・キアだ。

『お隣さんはヒトラー?』 ©2022 All rights resrved to 2-Team Productions (2004) Ltd and Film Produkcja

1960年の南米・コロンビア。第二次世界大戦終結から15年が経過し、巷ではアルゼンチンで逃亡生活を続けていたアドルフ・アイヒマンが拘束された記事で賑わっていた。ホロコーストで家族を失い、ただ一人生き延びたポルスキーは、町外れの一軒家で日々を穏やかに過ごしていた。そんな老人の隣家に越してきたのは、ドイツ人のヘルツォーク。その青い瞳を見た瞬間、ポルスキーの生活は一変する。その隣人は56歳で死んだはずのアドルフ・ヒトラーに酷似していたのだ……。

『お隣さんはヒトラー?』 ©2022 All rights resrved to 2-Team Productions (2004) Ltd and Film Produkcja

元ナチスの逃亡者は今も世界中に?

この「ヒトラー南米逃亡説」は超真剣に真相を追ったドキュメンタリー作品もあり、戦後間もなく当時のFBI長官フーバーに宛てられた報告書によると、ヒトラーの死を確認した者は一人もいなかったという(※参照『ヒトラーを追跡せよ!~浮かび上がった亡命説』[2019年])。それはヒトラーの生死について誰も注目しなかったとか、もちろんそんな理由ではない。

『お隣さんはヒトラー?』 ©2022 All rights resrved to 2-Team Productions (2004) Ltd and Film Produkcja

例えばアル・パチーノ主演ドラマで、ウド・キアがヒトラーを演じた『ナチ・ハンターズ』(2020年)は史実をベースにしていて、人生をかけてナチの残党を追った人々の悲喜こもごもを描いた作品。実在のハンターズがナチ党員を捕まえた事案は何件もあり、2022年には収容所で秘書をしていた97歳の女性に禁錮2年の刑が言い渡されている。

『お隣さんはヒトラー?』 ©2022 All rights resrved to 2-Team Productions (2004) Ltd and Film Produkcja

一見すると軽快なサスペンス&コメディタッチで描かれる本作だが、実際の悲劇が根底にある以上、描き方には慎重にならざるを得ない。ヘイマンとキアという酸いも甘いも噛み分けてきた名優たちは、歴史的な凶行といまだ深い傷跡を残す惨劇を、見事に自身の五体に載せて表現してみせた。

『お隣さんはヒトラー?』は2024年7月26日(金)より新宿ピカデリー、シネスイッチ銀座ほか全国公開中

 

次ページ:もう一つの「もしも」を描く『ヒトラーの死体を奪え!』の衝撃
1 2
Share On
  • Twitter
  • LINE
  • Facebook