「私の立場は助けにも妨げにもなる」
今作において、A・M・シャインの小説を基に自ら脚本を書いたイシャナが描こうとする世界を最優先したという父シャマラン。物語のメイン舞台となる“ガラス貼りの部屋”については、「もしこれが私の映画だったら、あのシェルターは違ったものになっていただろう」と、監督としてはその部屋をシェルター=避難所だと考えていたと明かす。
しかし実際にセットを見て、娘の率いるチームが作り上げた世界の素晴らしい出来映えを称える。
イシャナと美術監督のアイデアは最高のものになったよ。原作にも彼女の脚本にも、世界観の構築は多く描かれている。小さな瞬間が、大きなものに変わっていく。だから私たちはただ彼女についていくだけでよかった。
娘や他のアーティストに対しても私の立場は助けにも妨げにもなる。善意の言葉でも傷つけるかもしれない。例えばタイミング悪く真っ当な意見を言うと、傷ついて自信を失ってしまうこともある。その人自身にしか見えていないこともあるから、それに対して首を突っ込むべきではないんだ。
業界の大先輩としての過剰な介入を抑え、あくまで製作者目線でイシャナをサポートする立場を貫いたシャマラン。それでもやはり父として、娘の成長について素直に喜びを語る。
監督を務めるイシャナを心配していたけれど、今は楽しみすぎてはしゃいでいるくらいだ。普通の親として子どもの強さを知ったり、経験を見守れるのは嬉しいよ。
そうして完成した作品を観た父シャマランは、「現実的な世界や共感できる人物が登場する一方でファンタジーの世界も描いている。最高にバランスのとれた物語だ。イシャナと原作者のA・M・シャイン、才能ある二人の映画を製作できてワクワクしたよ」と締めくくった。
『ザ・ウォッチャーズ』は全国公開中
『ザ・ウォッチャーズ』
地図にない森、ガラス貼りの部屋、見知らぬ3人ー
28歳の孤独なアーティスト ミナは、
贈り物を届けるだけのはずだったが、
そこに閉じ込められ“謎の何か”に毎晩監視されているー
“監視者”は何者なのか?そして何故…?
制作年: | 2024 |
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全国公開中