若きイモータン・ジョーを演じた俳優は、ディメンタス一派の“あのキャラ”だった!?
前作『怒りのデス・ロード』でイモータン・ジョーを演じた名優ヒュー・キース・バーンが2020年に逝去したことで、今作では若き日のイモータン役に改めてラッキー・ヒュームが抜擢。新生ジョーとして強烈なインパクトを残した。
そんなヒュームは、実は本作で“別の役”も演じている。それはディメンタス一派に属する、片目を失った初老の荒くれ者、リズデール・ペルだ。<緑の地>の場所を知る幼いフュリオサを捕まえた手柄を横取りしようとする卑劣な性格のキャラクターである。
Day 3 of filming. 9 months left to go.
Finally opens this year on May 24 — WORLDWIDE.
FUN FACT: Rizzdale Pell’s “hair” is actually a handmade wig that he’s carved out of human scalps.
But don’t judge him too harshly, folks…
There’s no sun block in The Wasteland.#Furiosa https://t.co/NuJEnjxqBI— Lachy Hulme (@LachyHulme) April 27, 2024
演じたラッキー・ヒュームは「リズデール・ペルのようなキャラクターは、派手で、不気味で、卑劣。40年のキャリアのなかで演じてきた役は、どれも演じていて楽しいものばかりだったけど、リズ(リズデール・ペル)は特に面白かったね」と、演じがいのある配役に満足している様子だ。
前作『怒りのデス・ロード』のメインヴィランだったイモータン・ジョーを演じながら、同時にディメンタスの仲間を演じているのは驚きだが、そのキャスティングについてヒュームは衝撃的な事実を明かしてくれた。
ジョージ(・ミラー監督)と話しているときに、彼が「あ、そうだ、イモータンは君に決まったんだ。君さえ良ければ」と言ったんだ。だから私は「もちろんいいけど、リズデール・ペルはイモータン・ジョーと同じシーンに登場するよね? リズデールの領地を侵さないならいいよ。だって、このキャラクターには多くの労力を費やしたからね」と。すると彼は「なんとかするよ」と言ったんだ。
なんと、実はヒュームはもともとリズデール・ペル役が先に決まっており、後からジョーの配役を聞かされたという。物語の超重要人物であるジョーの配役をさらっと決めるあたり、“創造神”ミラー監督の鮮やかな手腕がうかがえるエピソードである。
ヒュームいわく、ジョーの基本形はヒュー・キース・バーンが築いてくれていたとのことで、役作りとして『怒りのデス・ロード』のブルーレイボックスの特典映像を見返したという。急遽決まった大役でもしっかりとキャラクターを成立させたのは、ヒュームの俳優としての実力が一流だったからこそだろう。
ウルヴァリンに勇気をもらい、ついにアニャと共演した「ボミー・ノッカーの彼」
物語の中盤、フュリオサが巨大トレーラー、ウォー・タンクの上で戦闘を繰り広げるカーチェイスシーン。すでに映画を観たファンの中では、車体後部にある必殺武器「ボミー・ノッカー」を操作する小柄なウォーボーイの一人、ウォー・ポップ(War pup)の活躍が話題になっている。
このキャラクターは、オーストラリア先住民の血を引くクェイデン・ベイルズ(Quaden Bayles)が演じているが、実は彼は世界中で注目されたことのある人物。ベイルズは先天的に小柄な体形(軟骨無形成症)の持ち主で、それを理由に学校で酷いいじめに遭い、その事実を母親が世間に訴えたことで大きな話題となった。
すると、ベイルズと同じ症状を持つコメディアンのブラッド・ウィリアムズが彼のための寄付金を募り、歌手/女優のアリッサ・ミラノ、ドラマ『ウォーキング・デッド』シリーズで有名なジェフリー・ディーン・モーガン、そして『X-MEN』シリーズのウルヴァリンで知られるヒュー・ジャックマンなど、名だたるハリウッド俳優がベイルズを励ます声明を発信。なかでもジャックマンはSNSに動画を投稿し、「クェイデンくん、きみは自分で思ってるより強いんだよ。それに、何が起ころうと僕は君の友達だ」と呼びかけた。
Quaden – you’ve got a friend in me. #BeKind @LokelaniHiga https://t.co/8dr3j2z8Sy pic.twitter.com/jyqtZYC953
— Hugh Jackman (@RealHughJackman) February 20, 2020
ハリウッドスターたちの励ましに勇気をもらったベイルズは、ミラー監督によって『フュリオサ』の重要キャラクターに抜擢される。いまハリウッドで最も注目されているアニャ・テイラー=ジョイとの共演も実現し、多くの人に希望を与える存在となったのだ。
Anya Taylor-Joy and Quaden Bayles on the set of ‘FURIOSA.’ pic.twitter.com/mSkQHDh6WF
— Complex Pop Culture (@ComplexPop) May 23, 2024
絶賛公開中の『マッドマックス:フュリオサ』は、入場者特典も配布中。IMAXや4Dなど、様々なフォーマットで鑑賞することで、これまで気づけなかった更なる魅力を発見できるかも? 2回目以降に鑑賞する際は、ここで紹介したキャストのディテールにも注目してみてはいかがだろう。
【ネタバレ注意】これを観れば予習はOK! 映画『マッドマックス:フュリオサ』チャプター予告編👇️
クリス・ヘムズワース主演『白鯨との闘い』はCS映画専門チャンネル ムービープラスで2024年7月放送