「スタイリッシュで、非道徳的で、完全に狂った恥知らずのエンターテインメント」
インパクト大な邦題と共に日本劇場“初”公開というふれこみで特報映像が解禁されるや、「前衛的でポップ!」「キメキメで尖った映像」「こりゃまた凄い映画があったもんだ!」と、誰もが未体験の世界観に心を奪われる映画ファンが続出している本作。
音楽は『ベニスの愛』(1970年)、『夜行性情欲魔』(1971年)、『血みどろの入江』(1971年)等を手掛けるイタリア映画音楽の巨匠ステルヴィオ・チプリアーニによるもので、音楽愛好家も「スコアがとにかく絶品!」と震え、さらにフランスの芸術家ニキ・ド・サンファルによる作品≪ホン≫のレプリカが登場することから、アート方面からも「ニキ好きとしては見逃せない」と熱視線が注がれるなど、芸術点の高さでも話題を集めている。
海外では近年本作の存在を発見する者が多くあらわれ、「性的異常がこれほど魅惑的に感じられる映画は他にない」「究極的に完璧なクライマックスへと発展する。満点。」「すべてのフレームが単独でも機能する」「スタイリッシュで、非道徳的で、完全に狂った恥知らずのエンターテインメントだ!」と驚きの声が挙がり続けている。
物語の普遍性もさることながら、美術面、音楽面のどれを取っても全編を通して隙がない本作。観ているうちに、こんなにも途方のない傑作が昨日までまったく存在を知られていなかったことに、そして華麗なる結末に連続で衝撃を受け、打ちのめされるであろう。
秘密のアジトで繰り広げられるハイテク拷問の数々!
慈善財団大幹部でありながら、女性を支配したいという欲求を持ち、精巧な拷問の達人であるセイヤー(フィリップ・ルロワ)。彼がある夜、誘拐し監禁した記者メアリー(ダグマー・ラッサンダー)は、洗練かつ野蛮なありとあらゆる手法で拷問を受ける。
メアリーがはじめて拷問を受け、セイヤーの恐るべき思想を聞くことになるのが「磔部屋」。また、大幹部かつ自己管理を徹底するセイヤーならではの設備として、周囲に石とメトロノームが配置された「鍛錬部屋」では、セイヤーがローイングマシンのようなもので拷問のための身体造りに勤しんでいる。
「最新鋭シャワー部屋」では、円形の装置の中で周囲を見渡しながらシャワーを浴びることができ、外部に取り付けられたダイヤルで温度調整も自由自在。夜も拷問は止まらない。メアリーの寝るベッドには仕切りが存在し、向こう側からセイヤーが登場し驚かせる「間仕切り開閉式ベッド」。そこでは、セイヤーに瓜二つの人形と愛し合うように強いられる「俺人形責め」が行われる。
「水責めプール部屋」では、セイヤーが喜々としてメアリーに放水。逃げ惑う姿を西ドイツ製カメラContax IIIaで収め悦に入っている。人間が吊るされているのかと思いきや人形で、“ここに入れられた女は発狂する”という恐ろしいエピソードを披露される「ボンテージ人形部屋」も目を引く空間だ。
“ある実験”が始まってからの屋外で確認できるのは、同じく西ドイツ製の水陸両用車である「アンフィカー770」。いずれにおいても、女性を相手に地球上のどの場所でも優位にありたいという意識が見て取れる装備であり、デザイン性とストイックさから優雅さと近未来的な世界観を感じさせる。
このように、本作には多くの拷問設備が登場するが、映画倫理機構による厳正なる審査の結果、年齢制限なく鑑賞可能な【G区分】となっている。
『男女残酷物語/サソリ決戦』は2024年6月7日(金)より新宿武蔵野館、渋谷ホワイトシネクイントほか全国順次公開