日本の若き才能に注目! 第77回カンヌ映画祭
今年もカンヌ国際映画祭の季節がやってきた。米アカデミー賞と同等の影響力を持つカンヌでは過去に多くの映画監督が最高賞パルム・ドールを獲得し、2021年には濱口竜介監督が『ドライブ・マイ・カー』で4冠を達成するなど、その快挙が世界でも大きく取り上げられた。ということで、5月14日から25日(現地時間)まで開催される第77回カンヌ国際映画祭の出品作品をざっと見てみよう。
日本からは、奥山大史監督(28歳)の『ぼくのお日さま』(主演:池松壮亮)が<ある視点>部門に、山中瑶子監督(27歳)の『ナミビアの砂漠』(主演:河合優実)が<監督週間>に出品されるなど、若い才能の台頭が著しい。さらに是枝裕和監督が審査員を務め、スタジオジブリへの名誉パルムドール授与ほか国内の注目度は高い。
最高賞を争う<コンペティション部門>は、巨匠フランシス・フォード・コッポラの13年ぶり新作『MEGALOPOLIS(原題)』(主演:アダム・ドライヴァー)や、『哀れなるものたち』で本年度アカデミー賞を席巻したヨルゴス・ランティモス監督が再びエマ・ストーンを主演に迎えた『憐れみの3章』、デヴィッド・クローネンバーグ『The Shrouds(原題)』など大物監督作のほか、挑戦的な作風で知られるアリ・アッバシ監督の『TThe Apprentice(原題)』にも注目したいところ。なお<アウト・オブ・コンペティション>にはケヴィン・コスナーの監督・主演作『Horizon: An American Saga(原題)』が出品されている。
『フュリオサ』世界プレミア上映!「カンヌ特集」CS放送も
今年のカンヌは5月31日(金)に日本公開が迫るジョージ・ミラー監督最新作『マッドマックス:フュリオサ』のワールドプレミア上映もあり、アニャ・テイラー=ジョイがふたたびド派手な衣装で映画祭を盛り上げてくれるかも? そして、CS映画専門チャンネル ムービープラスでは国内での盛り上がりに一役買うべく、『フュリオサ』公開記念として『マッドマックス』シリーズほかミラー監督作を一挙放送する。
加えてムービープラスでは、コンペ部門選出『Oh Canada(原題)』のポール・シュレイダー監督が脚本を手がけた『ノー・セインツ 報復の果て』や、ジャンル映画が集う<ミッドナイト・スクリーニング部門>に出品されている韓国の人気作続編『ベテラン2』(主演:ファン・ジョンミン)のリュ・スンワン監督の近作『モガディシュ 脱出までの14日間』(2021年)も放送中だ。
さらに「特集:カンヌ映画祭スペシャル2024」と題して、『TITANE/チタン』(2021年)や『ダンサー・イン・ザ・ダーク』(2000年)などパルム・ドール受賞の衝撃作、中国語映画で初のパルム・ドールに輝いたチェン・カイコー監督『さらば、わが愛/覇王別姫』(1993年)、第54回グランプリほか受賞作『ピアニスト』(2001年)などカンヌ関連作を厳選放送する。
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