田中泯「龍太郎という人の晩年の仕事みたいな感じ」
5月8日(水)、ついに最終話を迎えた本作。SNS上では「今まで日本には無かった日本を描く重厚なドラマ」「日本でもこういうコンテンツがつくれるようになったんだ〜と関心」「面白さで言ったら話題の『SHOGUN 将軍』越えてる!」と大絶賛の声が止まらない。
そんな話題の本作で初共演を果たした田中泯と新田真剣佑は、ある事件を転機に「道筋を正す」ため暗躍するフィクサーで父親・大神龍太郎(田中泯)と、真っ向から「世を正したい」と行動する正反対の息子・大神龍(新田真剣佑)を演じる。特別インタビュー映像では、二人のキャラクターについて、初共演でのエピソード、海外脚本家とのコラボ作品としての見どころなど、作品をもっと楽しめる内容が盛り込まれている。
映像の冒頭、お互いのキャラクターについて語っている場面で一言を発した田中に対し、「まだ役が抜けていません?(笑)役の父親がそこにいるみたいです」と久しぶりの再会にしてすっかり役の間柄に戻ったような田中の様子に喜びを隠せない新田の姿が。
田中は新田との共演について「会うまではわからなかったですね。頭で考えているだけだったから、真剣佑の体が目の前に現れるまでは心動かずという感じだった」と振り返り、新田は「父とは真逆のところにいる、真実を追い続けている息子なので、そういうところを考えながら役作りに挑戦しました」と話し、お互いのキャラクターは実際に二人が対面したところで作り上げられていったことが伺える。また、新田は田中との共演について、「本当に思っていたよりも一緒のシーンがあまり多くなくて。でもその中ですごく濃い、深いシーンを共にさせていただいた。クランクアップの時にお手紙をもらったのがすごく嬉しくて。中々なかったなぁと思って。今でも大切に保管しています」と田中から思いがけないサプライズがあったことを明かし、本編では見られない仲睦まじい親子のような一面も。
近年、海外の制作陣とのコラボで日本を描く作品が増えている中、本作も日本と海外の良さを掛け合わせ、日本人スタッフとキャストだけでは表現できない壮大なスケールで描かれている。海外の制作陣との仕事は慣れているに違いない二人だけあって、本作だからこそ楽しめた“違い”について新田は、「1つの作品で日本語と英語でお芝居をすることはなかったです。(この作品が)初めてだと思います」と初めてバイリンガル役で芝居をしたことを取り上げ、田中は「彼の英語のシーンは撮影の時には見てなかったです。編集したものを見て、すごくいいなと思いましたよ。日本語のシーンと英語のシーンではやっぱり空気が違う。彼の周りの空気まで違って見える、感じる。とっても見どころだと思いました。日本のお客さんにとっては期待ではないでしょうか」と新田の新しい一面を大絶賛。
最後に、新田は「プロデューサー&脚本家が日本人ではない、僕みたいな日本で育ってこなかった立場としては、外から見た日本に感じた違和感を映し出したところがたくさんあって。そういうのは日本で育つとわからないことがきっとたくさんあるので、新しい発見もできると思いますし、サスペンスだけどどこかワクワクするような展開もたくさんありますし。ただダークな物語じゃないことを楽しんでいただけるのでは、と思います」と話し、田中は「龍太郎という人の晩年の仕事みたいな感じですね。龍太郎自身がどこかでそろそろ辞めたいと思っている物語。そこをわかってみてもらっても面白いのではないでしょうか。父親は歳をとっていく、息子は成長していく、その最中での二人や他の子どもたちとのありようがクライマックスに向かっていく。そんな目線が持てるのであれば、目にちょっと足してもらうと面白いかもしれません」と本作の見どころと共に作品を楽しみにしている方々へメッセージを送った。
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