「自分と対話することの大切さを学びました」
映像では、18歳のジミーが夢中になっていた「SLUM DUNK」の聖地である湘南や、18年前の台湾でアミとの最後のデートで訪れたランタン祭を思い起こさせる「にいがたランタン祭」、雪景色が一面に広がる長野県、そしてアミの生まれ故郷である福島県を訪れるジミーの旅路と同じように、日本の各所を巡りながら撮影が進められていく様子がキャストインタビューと共に映し出される。
藤井監督の「コロナ禍で行きたいところに行けなかった人たちが“旅”というものを考え直す作品にしたい」という想いも込められ、全編オールロケで撮影が敢行された本作では、ジミーの旅が日本の美しい景色と、個性豊かな人物との一期一会と共に進んでいく。
主人公のジミーを演じたグァンハンは、「この撮影をして、更に一人旅をしたいと思いました。自分と対話することの大切さを学びました」と語る。藤井監督とは3度目のタッグとなる清原は、「(藤井監督と)考え方や向いている方向が同じだなと思える部分があったので嬉しかった」と、監督との信頼関係を伺えるコメントを寄せた。
ジミーの旅にとってキーポイントとなる長野と新潟を繋ぐJR飯山線での幸次(道枝駿佑)との出会いを映し出すワンシーンは、監督やキャストにとっても特別印象に残っているシーンだそう。道枝は、「電車に乗っている間に、駅間で撮れるシーンは撮っていく、ホームに停まっている間に撮れるカットは撮っていくという撮影で初めて挑戦する撮り方でした」と実際に走っている電車に乗って行われた撮影秘話を語る。そんなジミーの旅路をなるべくリアルに映しとりたいという藤井監督のこだわりにより、ジミーと幸次が名残惜しそうに手を振り合い別れを告げるシーンがグァンハンと道枝にとっても実際の別れになった。
また、松重豊演じる中里と黒木瞳演じる裕子の登場シーンは、美しい銀世界に包まれた福島県で撮影を敢行し、あえて雪のカットを多めに入れることで雪の降らない台湾の人にとって印象に残る画にしたいという藤井監督の想いが込められている。そんな藤井監督が本番前にキャストと念入りに打ち合わせする様子も映し出されており、藤井作品ならではの繊細な感情表現の演出にも期待が高まる—。
日本の美しい景色や、旅の途中で出会う人々との交流を通して、ジミーはアミとの記憶をひとつひとつ拾い集めていく——。ジミーが旅の果てに知るアミが隠していた想いとは…?涙なしには見ることのできないジミーとアミの切なくも美しい感動のラブストーリーをぜひスクリーンで見届けてほしい。
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