背中を押してくれる“マーベル作品の名言”を振り返り!
破格のメガヒット超大作によってエンターテイメント史を塗り替えてきたマーベル・スタジオ。アイアンマンやキャプテン・アメリカ、ソーなどアベンジャーズを生み出してきたMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)は、映画・ドラマシリーズを問わず創造されており、そのあらゆる作品がDisney+(ディズニープラス)にて配信中だ。
大迫力の戦闘アクションはもちろん、ヒーローたちの間に描かれる深い人間ドラマが世界中のファンから愛されているマーベル作品。そこには、アイアンマンことトニー・スタークによる「時には歩く前に、走らねばならない」や、ピーター・クイルの「人生は今日、俺たちにチャンスをくれた」など、命懸けで戦うヒーローたちが残した数々の“名言”が誕生し、今もなお大勢の人々に勇気を与え続けている。新年度・新生活・新学期と多くの人が新たなスタートを迎えるこの時期、そんなヒーローたちによって生まれた背中を押してくれる名言を振り返る。
『アイアンマン』(08)
トニー・スターク「時には歩く前に、走らねばならない」
天才的な頭脳と知識を駆使し、自らの手でアイアンマンのスーツを開発したトニー・スターク。同じく自身が開発した人工知能AIのジャーヴィスと、自由自在に空を飛べるようスーツの飛行システムを調整していたスタークは、飛行テストの前に必要なデータ診断を始めようとしたジャーヴィスにこの名言を放ち、細かな過程をスキップして飛行を実施。その結果見事飛行することに成功し、スーツを着用した身一つで夜の大空を飛び回った。
大胆な性格の持ち主だからこそ、その後もアベンジャーズを牽引するヒーローとして多くの仲間から頼りにされてきたスターク。細かい作業や計算も大事なのはもちろん、“考えるよりもまず行動することが大事な時もある”というトニーの言葉は、日常生活においても背中を押してくれるだろう。
『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』(14)
ピーター・クイル「俺たちは負け犬だ。多くのものを失った。でも今日は失わない。人生は今日、俺たちにチャンスをくれた」
銀河イチの落ちこぼれ集団<ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー>結成のタイミングで誕生した本名言。幼くして地球から誘拐され、宇宙をまたにかけるトレジャー・ハンターとして過ごしていたピーター・クイル。あるパワーストーンを盗んだことにより、そのストーンで銀河滅亡を企んでいた悪党に追われる身となったクイルは、賞金稼ぎのアライグマ・ロケットと相棒の木・グルート、復讐に燃える狂暴な男・ドラックス、美しき暗殺者・ガモーラという落ちこぼれだらけの面々でチームを結成して立ち向かうことに。
これまで真っ当な生き方をしてこなかったメンバーに、“まだ自分らには変わるチャンスがある”と説得をするクイルの熱い姿に、世界中のファンが魅了された。
『ドクター・ストレンジ』(16)
スティーブン・ストレンジ「負けたとしても、やり直す。何度も何度も永遠に」
優秀な外科医であったにもかかわらず、事故によって両手を負傷し医者という職業を失ってしまったストレンジが、魔術の世界へと足を踏み入れ最強の魔術師となる『ドクター・ストレンジ』。人生のどん底に突き落とされた状況でも、魔術師という新たな可能性を見つけたストレンジは厳しい修行を重ね、魔術師の中でも至高の存在へと成りあがることに成功。そんな不屈の心を持ったストレンジがこの名言を残したのは、時間や次元を操ることができる宿敵・ドルマムゥの元へ地球の無事をかけて取り引きしようと訪ねたシーン。
何度も何度も殺され「お前は絶対に勝てない」と言われたストレンジだったが、時間をループさせることができるストレンジはその行為を繰り返し、何度死んでも敵に挑み続けた。あまりに折れないストレンジの辛抱強さに打ちのめされ、ついに敵は取り引きに応じ、ストレンジは地球を守ることに成功。“絶対に勝てない相手にも、折れることなく何度も根気強く挑み続ける精神”の大切さを教えてくれる、ファンからも人気の名言だ。
『ロキ』シーズン2(23)
ロキ「もう分かってる。どんな神になるべきなのか。お前たちのために、我々のために」
雷のパワーを操る破天荒な神・ソーの義弟であり、野心家で人を欺くことが得意なロキ。幼少期から嘘や悪戯などを周囲の人物へと繰り返し、皆から愛される兄のソーに対し嫉妬や劣等感を抱いていたロキは、様々な事変をかき乱していく存在となり、『マイティ・ソー』や『アベンジャーズ』ではメインヴィランとして登場した。
そんなロキがこの名言を残したのは、オリジナルドラマ『ロキ』シーズン2の最終話。これまで自分のことばかりを考え悪事も働いてきたロキが、多くの人と触れ合うことで仲間の大切さを感じ、自身を犠牲にして仲間を救った感動のシーンだ。これまで自分本位でしかなかったロキが、“皆のためになることが、自分のためにもなる”ということに気付いて迎えた結末に、世界中のファンが涙を流した。
『マーベルズ』(23)
モニカ・ランボー「無敵のヒーローなんて求めてない。あなたでいいの」
最凶最悪の敵・サノスをも圧倒する規格外のパワーを持つアベンジャーズ最強のヒーロー、キャプテン・マーベルことキャロル・ダンヴァース。敏腕エージェントのモニカ・ランボーと高校生ヒーローのミズ・マーベルとともに新チーム<マーベルズ>を結成した映画『マーベルズ』にて、キャロルはかつて自身が起こしたある出来事をきっかけに、謎の敵から追われることに。最強のヒーローとして周囲にも立ち振る舞っていたキャロルは、その出来事をチームのメンバーにも言えずにいた。
そんな中、ある失敗をしたことで自分を責めるミズ・マーベルに対し、キャロルはこれまで言えずにいた自身の失敗を仲間に打ち明ける。涙ながらに話すキャロルに対しモニカが向けた言葉こそがこの名言であり、責任感の強いキャロルの心に安らぎを与え、仲間の結束を深めた。“完璧でなくていい。そのままのあなたで大丈夫”という意味が込められた温かい言葉に、心揺さぶれる人が続出した。
数多くの名言で観る人の背中を押し続けてきたマーベル作品。爽快なアクションやド派手な戦闘劇はもちろん、それぞれの物語において描かれる深い人間ドラマに注目し、ヒーローたちが残した名言にも注目してほしい。そして、多くの人にとって新たなスタートを迎えるこの時期、そんな心に響く言葉の数々は、新たな一歩に勇気を与えてくれるに違いない。
各マーベル作品はDisney+(ディズニープラス)にて配信中