『リボルバー・リリー』で「日本アカデミー賞」主演女優賞に輝いた綾瀬はるか主演の森井勇佑監督最新作『ルート29』が、今秋公開されることが決定。このたび、場面写真とメイキング写真が解禁、綾瀬はるか、大沢一菜、森井勇佑監督からコメントが到着した。
新たなロードムーヴィーの傑作誕生
『こちらあみ子』で「第27回新藤兼人賞」金賞はじめ数多くの賞を受賞し、デビュー作にして多くの映画ファンを魅了した森井勇佑監督。詩人・中尾太一の「ルート29、解放」(書肆子午線)からインスピレーションを受け、映画の舞台ともなった姫路から鳥取を結ぶ一本道の国道29号線を約一ヶ月間旅をし、脚本を完成。その独創的なストーリーは、他者と必要以上のコミュニケーションを取ることのできないひとりぼっちの主人公トンボが、風変わりな女の子ハルを連れて旅に出ることによ り、奇妙な人たちと出会うことや、少しづつ深まるハルとの絆によって、空っぽだった彼女の心に喜びや悲しみの感情が満ちていくことを描いた不思議な感動ロードムーヴィーだ。
森井監督待望の2作目の主演を務めるのは、これまでアクション、ラブストーリー、コメディ、時代劇、大河ドラマなど様々なジャンルで多岐に渡るキャラクターを演じてきた国民的女優・綾瀬はるか。本作では、かつて綾瀬が演じてきた キャラクターや、お茶の間で見せる親しみやすく朗らかな印象とは異なる清掃員の女性、トンボを演じる。難しい役柄を見事に演じきり、本作で新しい一面を開花させた。
ハル役には、『こちらあみ子』で強烈なデビューを飾り「第36回高崎映画祭」最優秀新人俳優賞を受賞した大沢一菜。幅広く活躍を続ける彼女は、ドラマ『姪のメイ』、『季節のない街』と立て続けに出演。森井監督作品には2作品続けての登場となる。
撮影は、『春原さんのうた』『偶然と想像』の飯岡幸子、照明は、『花束みたいな恋をした』『夜明けのすべて』の秋山恵二郎、録音は、『月』『コンフィデンスマンJP英雄編』の髙須賀健吾、美術は、『MOTHER マザー』『水は海に向かって 流れる』の大原清孝、編集は、『せかいのおきく』『ラーゲリより愛を込めて』の早野亮、衣裳は、『ドライブ・マイ・カー』『春に散る』の纐纈春樹、ヘアメイクを、『流浪の月』『愛にイナズマ』の豊川京子など邦画界きっての実力派スタッフが集結。国民的女優・綾瀬はるかを主演に、今最も新作が期待される森井監督が、これまでの邦画では観たことのない、まるで外国の絵本のような映像美と独特なストーリーで魅惑的な世界観を完成させた。
<コメント>
綾瀬はるか
のり子の心は無限に広がりながら、人との交わりを閉ざしていく中で隙間も広がり、空っぽのようになっ てる人。風のようにゆらゆらとしながら過ごしていたある時、風がわりなハルと出会い旅をして、その途中奇妙な人たちとも交わり、のり子の心に吹く風も表情が変わりはじめます。悲しみの一滴、喜びの一滴と空っぽのような心も少しずつ満たされ、ハルとの旅も終わりを迎えていきます。どこまでが現実で、どこまでが非現実か、ハルとのり子の不思議な旅、冒険をご一緒するように観て頂きたいです。(※のり子はトンボの本名です)
大沢一菜
監督とまた一緒にやれると聞いて『やったー』と思いました。綾瀬はるかさんと一緒だと聞いてさらに『やったー』と思いました!撮影は暑くて大変でしたが、綾瀬さんと一緒にアクションごっこしたり、買ってきたチョコやお菓子を一緒に食べてくれて楽しかったです。たくさんの皆さんに観てほしいです。
森井勇佑(監督・脚本)
この映画は、中尾太一さんが書かれた詩がもとになっています。ざわめきを感じる言葉たちに取り囲まれ、想像をめいっぱい広げて作りました。奇妙なものや不思議なものに触れること、そうすることでしか得られない生の実感があるのではないかという思いを根底において、現代のおとぎ話のようなものを目指して取り組みました。トンボを演じた綾瀬はるかさんとは初めてのお仕事でしたが、ご自身のなかの宇宙が独特でおもしろい方だと感じました。その宇宙が、トンボという役をとても豊かなものにしてくれたのだと思います。綾瀬さんがあのときに生きたトンボという人間が、僕はとても好きです。ハルを演じた大沢一菜さんは、どうしてそんな表情が出来るのかと思わされる驚くような瞬間が何度もありました。大沢さんとお仕事をするのは2度目ですが、新しい表情をたくさん見せてくれたこと、とても嬉しく感じました。独創的な取り組みをしてくれたスタッフたち、生き生きとカメラの前に立ってくれたすべての出演者たちと一緒に、この映画を作れたことをとても誇らしく思っています。これからご覧になるお客さまに『ルート29』がどのように届くのか、とても楽しみです。
『ルート29』は2024年秋、TOHOシネマズ 日比谷ほか全国公開