恐ろしき陰謀に立ち向かう少女の運命
本作の主人公は、アメリカ人修練生マーガレット(ネル・タイガー・フリー)。奉仕生活を始めるためイタリア・ローマにある教会にやってきた彼女は、修道院に預けられた少女カルリータ(ニコール・ソラス)に出会う。
なぜか人智を超えた不自然な連続死が続き、その要因であるとして周囲から孤立するカルリータ。彼女を気に掛けはじめたマーガレットは偶然にも、恐怖で人々を支配すべく悪の化身を意図的に誕生させようとする、教会の恐るべき陰謀を知ってしまう。暗躍する彼らを阻止しようと教会に隠された謎を解き明かしていくマーガレットだったが、さらなる<戦慄の真実>を目撃することに――。
果たして教会側の知られざる陰謀とは? そして、マーガレットが目撃する衝撃の光景が、世界を震撼させた悪魔の少年ダミアンの誕生にどう絡み合っていくのか……?
新鋭監督が明かす「本格ホラーに必要不可欠なもの」
監督・共同脚本を務めるのは、これが長編デビュー作ろなる新鋭アルカシャ・スティーブンソン。ホラー映画好きを公言している彼女は、1971年公開のサスペンス・ミステリー『コールガール』を例に挙げ、本格ホラーには“人々の共感を呼ぶキャラクター”が必要不可欠なのだと語る。
『コールガール』はホラー映画と呼べる作品ではあるけれど、何よりもまずキャラクターの人間描写を第一に置いているところが好きです。主人公ブリーのキャラクターを深く知ると、彼女のことを応援したくなる。だからこそ彼女の身に恐ろしい出来事が起こりはじめたとき、観客たちは本当の恐怖を感じることになる。地に足のついた本物のホラーというのは、キャラクター主体で描いてはじめて成り立つものだと思うのです。
本作でも同様に、観客たちに真の恐怖を体感させるため、主人公マーガレットを「とても優しくとてもシャイで、誰もが共感を覚えるキャラクター」として描き、誰もが感情移入しやすい彼女の視点から物語が展開。観客たちは、彼女に次々と訪れる恐怖体験をまるで自分のものかのように捉え、思わず背筋を凍らせることなる。
そんなマーガレットを演じるネル・タイガー・フリーは、テレビドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』やM・ナイト・シャマラン製作総指揮のApple TV+オリジナル作品『サーヴァント ターナー家の子守』で注目を集めた若手実力派。大のホラー好きだというネルは、観客たちが思わず応援したくなるような女性を好演しており、“ダミアン誕生”に繋がるおぞましいストーリーを観客たちに代弁する立役者となる。
果たして、マーガレットの目の前で起こる不の連鎖、ダミアン誕生へのカウントダウンが、どのような恐怖を与えてくれるのか? 時を超えて愛され続けるレジェンド・オブ・ホラー『オーメン』の“はじまり”をスクリーンで目撃しよう。
『オーメン:ザ・ファースト』は2024年4月5日(金)より全国公開