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貴瑚と安吾が過ごした“今はもう戻らない”かけがえのない時
本編映像では、かつて貴瑚が安吾に救われたかけがえのない時間が切り取られている。3年前—。毎日ひたすら義理の父の介護に身を捧げ、家族に人生を搾取されていた貴瑚(杉咲花)。絶望を抱え走ってくるトラックの前に進み出た貴瑚を助けたのがトランスジェンダー男性の塾講師・岡田安吾(志尊淳)だった。
「新しい人生を生きてみようよ」と手を差し伸べてくれた安吾と親友・美晴(小野花梨)の助けにより人間らしい生活と何年かぶりに笑顔を取り戻した貴瑚。貴瑚は安吾に付き添われて実家に帰り、纏わり付く母親に何とか別れを告げるが、帰り道、泣き崩れてしまう。そんな貴瑚を安吾は優しい瞳で包み込み、「52ヘルツのクジラの鳴き声」をプレゼントしてくれたのだった。「僕は寂しくて、悲しくて、死にそうなときにこれを聞くんだ」と語る安吾もまた孤独な心を抱えており、2つの孤独な魂が共鳴する優しく愛おしい瞬間を杉咲花と志尊淳が見事に演じ切っている。本シーンは、夕暮れの幻想的なシーンを撮影するためぶっつけ本番だったという。
同時解禁となったインタビュー映像では、杉咲と志尊も「最も印象に残ったシーン」として本シーンを挙げており、「互いに手を取り合って臨んだ」と撮影を振り返っている。
さらに杉咲は「現場ではアンさんがどんな顔をしているか見ることが出来なかったんですが、本編を観た時に、こんなにも優しい眼差しで隣にいてくれたんだな。という事に胸がいっぱいになりました」とコメント。実力派若手俳優同士のかけがえのない絆が紡いだ、切なくも愛おしい世界観に期待が高まる。
2024年、心揺さぶる必見の1本になること間違いなし。愛を欲し、誰にも届かない声で泣く孤独な魂たちの出会いが生む、切なる愛の物語。
『52ヘルツのクジラたち』は3月1日(金)より公開中
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