株取引を煽った「ローリング・キティ」とは何者か
共にゲームストップ株を空売りしてひと儲けをもくろんでいた大物投資家のスティーヴ・コーエン(ヴィンセント・ドノフリオ)やケン・グリフィン(ニック・オファーマン)からの電話も鳴りやまず、巨額の損失を被ったことに動揺を隠しきれない様子。だが、株価大暴騰のニュースに驚いたのは資産家たちだけではなかった。
看護師ジェニー(アメリカ・フェラーラ)、ゲームストップ店員マルコス(アンソニー・ラモス)、大学生のハーモニー(タリア・ライダー)とリリ(マイハラ・ヘロルド)ら一般市民の姿もあり、この社会現象の背景には、赤いハチマキに猫のTシャツをまといライブ配信を行う「ローリング・キティ」(ポール・ダノ)なる一人の男がいた――。
なぜ多くの人々がローリング・キティの主張に共感したのか? そして時の人となった彼の行く手に待ち受ける、想像を絶する事態とは……。
「オンラインな物語」ならではのユニークな撮影秘話
本作では、わずかな例外を除いて、主要キャラクターの大半がオンラインでしか他のキャラクターとやりとりしないため、ユニークな撮影方法がとられたという。
制作陣は、本作を“8本の短編映画を撮影する”ことに例えており、ピート・デヴィッドソン、ニック・オファーマン、アンソニー・ラモス、そしてアメリカ・フェレーラのようなスターたちは、それぞれのスケジュールに合わせて数日間、撮影現場に来てそれぞれのキャラクターを演じることになった。
監督のクレイグ・ギレスピーは「かなり変わった撮影で、誰かが来るたびに、ごく小さな映画を作っているような感じでした。毎週、新しい経験をしているようで楽しかったです」と本作の撮影について明かしている。
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