名匠トニー・スコット監督によるSFサスペンス『デジャヴ』(2006年)
543名の犠牲者を出したフェリー爆破事件。現場近くでは事件の1時間前に女性の死体が発見されていたが、捜査官ダグはその女性クレアの顔を見てなぜか既視感を感じる。ダグは約4日前の過去を監視できるシステム<タイム・ウィンドウ>で、4日前のクレアの部屋を監視するが――。
初体験のはずなのに、以前どこかで体験したような奇妙な感覚……。“デジャヴ(既視感)”をテーマにしたSFサスペンス・アクション。そのタイトルから特殊能力か超常現象系と思って観ると、なかなかのSFぶりに驚かされるかもしれない。ともすれば安っぽくなってしまいかねない設定だが、スコット監督の手腕とデンゼルの熱演でトータルの満足感はすこぶる高い。
名作リメイクでトラヴォルタとガチンコ対決!『サブウェイ123 激突』(2009年)
午後2時00分。ニューヨーク地下鉄運行指令室のガーバーは、ペラム駅1時23分発の列車が緊急停車していることに気付く。しかも止まっていたのは切り離された1車両だけだった。やがてライダーと名乗る男が無線に応答。彼は乗客19人を人質に取り、1時間以内に1千万ドルの身代金を用意するよう要求する――。
1974年と1998年にも映画化されているクライム小説が原作で、ニューヨークの地下鉄ジャック犯と地下鉄職員の頭脳戦をスリリングに描く。パニック映画全盛期に公開されたウォルター・マッソー主演の74年版は後の作品にも影響を与えたことで知られているが、本作はスコット監督×デンゼル&ジョン・トラヴォルタ競演による3回目の映画化。
犯人役にトラヴォルタを起用したせいかアクティブなキャラになっていたりと改変点は多々あるが、それがアクションの強化と人間ドラマの豊かさに繋がってもいる。賛否が分かれるであろう衝撃的なラストにも注目したい。
『イコライザー』『イコライザー2』『デジャヴ』『サブウェイ123 激突』はCS映画専門チャンネル ムービープラスで2023年12月放送