第4回「TBSドキュメンタリー映画祭2024」ラインナップの一部をピックアップ
「ソーシャル・セレクション」:現代を取り巻く重要なテーマを考える重要なテーマに迫る
『坂本龍一 WAR AND PEACE 教授が遺した言葉たち』
音楽家はなぜ、社会発信を強めていったのか。坂本龍一が遺したもの――
2023年3月に逝去した音楽家・坂本龍一。911テロ、イラク戦争、そして東日本大震災、激動の時代に音楽家はどんなメッセージを遺していたのか。坂本龍一は、なぜ社会への発信を強めたのか。TBSに残る秘蔵映像を一挙公開。知られざる「戦争と平和」への思いとは……。
監督:金富 隆
『サステナ・フォレスト ~森の国の守り人(もりびと)たち~』
“森の国”日本 放置された末に今、「守り人」たちは…
日本の国土の約7割は森林だ。かつて人々は街ではなく森に通い、色々なものを享受してきた。だが現在は森が放置され、獣害や土砂崩れのリスクも高まっている。広葉樹はナラ枯れが広がり、針葉樹は手入れすら行われず、一斉に切っても植え替えはわずか3割。日本の森を見守る「守り人」たちは今・・・。
監督:川上敬二郎
「ライフ・セレクション」:家族の形や身体的な障害など多様な生き方や新たな価値観を描く
『私の家族』
ママが2人いる……丁寧に話したい、もう後悔したくないから。
久保田智子は子どもを授かることができず、2019年に特別養子縁組で新生児を家族に迎えた。「ママとパパが大好き」。そう笑う2歳になった娘に、久保田は「もう一人、生みの母もいるんだよ」と話しかける。“真実告知”という、子どもに出自を伝える時期に入ったのだった。娘にちゃんと話したい。久保田はある後悔から、強くそう思っていた。家族の過去と向き合い、産んでも育てられなかった女性との交流を重ね、たどり着いた“真実”と伝え方とは……。
監督:久保田智子
『方舟にのって~イエスの方舟45年目の真実~』
鑑賞後もあなたは、ハーレム教団と呼びますか?
1980年 、10人の女性が突如姿を消したと報道される。謎の集団「イエスの方舟」 の 主催者・千石剛賢が、美しく若い女性を 次々と入信させハーレムを形成しているというのだ。日本中が騒然、千石が不起訴となり騒動は一応の終止符が打たれるが、彼女たちの共同生活は44年たった今も続いていた……。
監督:佐井大紀
「カルチャー・セレクション」:五感を司る表現者たちやテーマを通し新たな感性に出会う
『映画 情熱大陸 土井善晴』
ありがとう先生! ご飯作って食べるのがメッチャ楽しくなりました。
「一汁一菜」、ご飯を中心に味噌汁と簡単なおかずで構成する和食のスタイル。土井は、日々の食事はこれで十分と提案し、料理を億劫に感じていた人の心を軽くする。味噌汁は出汁をとらなくてもいいし、具材に何を入れてもいい。作りやすいレシピの紹介で人気の”土井先生”だが、いま、レシピから離れる大切さを説く。料理する全ての人を応援したい……生き辛さを抱える時代に新たな暮らしの哲学を模索する料理研究家の情熱を見つめる。
監督:沖 倫太朗
『最後のMR.BIG~日本への愛と伝承』
日本を愛し、日本に愛されたバンドによる最後の別れ―「僕らは誠実であり続けなければならない、だからこれでお別れなんだ」
アメリカのロックバンド・MR.BIG。全米NO.1ヒット曲を持ち、特に日本では絶大な人気を誇る。バンドも日本を愛し、2011年の東日本大震災の際には、外国人アーティストとして誰よりも早く被災地でライブを行った。しかし、ドラマーのパットさんが難病“パーキンソン病”で死去。バンドは「さよならツアー」のため、来日した。
監督:川西 全