史上最悪と言われたソ連政治犯強制収容所に送り込まれながらも生還『阿彦哲郎物語 戦争の囚われ人』
戦後、樺太に取り残され、謂れのない罪によって逮捕され、“史上最悪”と悪名高いスターリンの政治犯強制収容所にたった1人の日本人として放り込まれた阿彦哲郎が、「日本に帰って家族に会いたい」という思いだけを胸に、生き抜いて収容所から釈放されるまでを描く。
「阿彦哲郎は日本とカザフ友好の礎」と捉えるカザフスタン政府が、制作費300万ドル/製作期間3年/3,000人のスタッフを注ぎ込んで完成させた歴史大作。主演にはキックボクサーでKNOCKOUT REDフェザー級王者の小笠原瑛作(クロスポイント吉祥寺)を抜擢。寡黙な役柄ながら、収容所の過酷な労働に打ち克った阿彦の心と体を、その鍛え抜いた肉体に語らせるかのように熱演。映画初主演とは思えない圧倒的な存在感を見せた。
たった14歳でカザフスタンに送られながらも生き抜いた男『ちっちゃいサムライ 三浦正雄の子供時代』
終戦直後、疎開していた北海道から家族を探しに行った先の樺太で逮捕され、わずか14歳で日本から8,000kmも離れたカザフスタンに流刑となり、53年もの間をカザフで過ごした三浦正雄。世界でも珍しい淡水と塩水の性質を持つバルハシ湖及びイリ河を舞台に、後年、現地の自然保護官としても活躍した三浦の子供時代を描く。
中央アジア映画界の才能が結集し、カンヌ主演女優賞受賞のサマル・イスリャモヴァ、カザフを代表する映画監督であるダレジャン・ウミルバエフ、さらにキルギスを代表する映画監督のアクタン・アリム・クバト(『馬を放つ』『父は憶えている』※2023年12月1日公開)も出演する。また、過酷な運命の中で傷つきながらも、雄大な大自然と人々の優しさに心癒されていく三浦少年を、映画初主演となる佐野史将が好演した。
『阿彦哲郎物語 戦争の囚われ人』『ちっちゃいサムライ 三浦正雄の子供時代』は2023年12月22日(金)よりアップリンク吉祥寺ほか全国順次ロードショー