「見事な多面性に驚きました。劇場で鳥肌が」
3ピースのスーツに身を包む弁護士と、白衣をしっかりと着こなした脳外科医というそれぞれの表の顔を持ち、一見スマートでスタイリッシュな印象を世間に与える二宮(亀梨和也)と杉谷(染谷将太)だが、その実サイコパスである裏の顔を突き合わせるシーンでの2人が魅せる独特のバディ感は、どこか不気味で新鮮な、ひと時も目の離せない魅力が漂っている。
亀梨は今回、三池組常連でもある染谷との共演を「嬉しかったですし、非常に学びがたくさんありました」と振り返る。「現場にも、風の如くといいますか、ふわっと居るんですよ。そして、『切り替え!』ということが無くそのまま本番もその流れで撮影に臨まれていたんです。自然体で、流れの中で『お芝居するぞ!』とか『魅せなきゃ!』ということもなく、表現出来る、魅了出来る。人にある種“掴ませない”、でもすごいものを残して帰られいていました」とコメント。染谷の撮影日数が実質2日間ほどしかなかったことも明かし「なのにとても存在感があってすごかったです。この才能はずるい」と俳優としての染谷の実力を絶賛している。
一方の染谷も「亀梨さんはすごくリラックスして現場にいらっしゃるんですが、一方でずっと集中もしているんです。常にアイドリング状態というか、一緒に演じていてすごく心地よかったですね」と現場での亀梨の存在感を高く評価。そして「僕は裏の二宮しか見ていなかったので、表向きの弁護士としての表情や、外の人と接している二宮を撮影中は見たことがなかったんです。それを完成した本編で初めて見て、その見事な多面性に驚きました。『裏の二宮が怖いな』とずっと現場で思っていたんですが、あの爽やかな、人を優しく包み込むような表の顔の二宮を見た時に『うわ、すごいな』と、思わず劇場で鳥肌が立ちました」と、亀梨の生み出した二宮というキャラクターの二面性に刺激を受けたことを語る。場面写真の一枚にもある、杉谷が働く病院の中庭でのバスケットボールのゴールを前にしたとあるシーンでは、亀梨の身体能力にも驚愕したそうで「かっこいいなと思いました。すごいです!」と注目ポイントの一つとしてアピールしている。
狂気のサイコパスと真性のサイコパス。一見フィクションの中の登場人物でしかありえないようにも見えるキャラクターに存在感を持たせ、最後には『どこか遠い怖い存在』ではなく、観る人の身近にも存在し得るリアリティや説得力を見事に表現して見せた亀梨と染谷。二人の生み出したサイコパス同士の唯一無二のバディ感や、ラストに訪れる彼らの驚愕の結末を、ぜひ劇場で目撃して欲しい。
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