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全員まともじゃない、圧巻の北野バイオレンス!
本年度「第76回カンヌ国際映画祭」で【カンヌ・プレミア部門】に選出され、世界中を驚かせた映画『首』。監督として数多くの名作を世に送り出してきた北野武の集大成とも呼べる本作は、観る者の常識を破壊してきた北野武監督の美学が詰まった作品だ。ファイナル予告は、そんな北野映画の真髄とも言える、容赦無いバイオレンス描写を凝縮した映像となっている。
「さっさと死ねよ!」ビートたけし演じる羽柴秀吉の叫びで幕を開ける本映像では、「威風堂々」の壮大な音楽にのせて次々と血祭りに上げられていく男たちが映し出される。大義もなければ、情けもない、善人もいなければヒーローも存在しないこの『首』の世界で、ただ己の欲望のまま動く狂人たちの剥き出しの本性が描かれる。
天下人である織田信長の“首”を巡る戦いには、武将、百姓、芸人と身分の違う男たちが“成り上がるべく” 調略し、容赦なく邪魔者を消していく様はまさに“狂ってやがる”の一言に凝縮されており、これまでの時代劇で描かれてきた常識が一切通用しない作品へと昇華されている。そして、羽柴秀吉の「どうせお前、死ぬけどな」と狂人揃いの登場人物全員の“死”を予感させるような一言。何が起こるかわからない、誰が死ぬのかわかない、誰も観たことがない欲望渦巻く唯一無二の戦国エンタテイメントに仕上がっている。
『首』は11月23日(木・祝)より公開
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