「『犯罪都市』で演じた役とは正反対の役柄だった」
“ヴィジランテ”の動きを阻止しようと奮闘する刑事チョ・ホンを演じたユ・ジテは「映像化が決まる前から原作を読んでいました。周囲の⼈々に勧めたりするくらい好きだったので、チョ・ホン役が来たのは運命だと思い、挑戦することにしました。チョ・ホンは、警察の一員ではありますが、暴⼒団のような⾒た目をしていて、正義のためなら暴⼒もいとわないという信念の持ち主。そんな漫画的なキャラクターにリアリティを持たせるにはどうしたらいいか、たくさん悩みながら演じました」と、出演を決めたきっかけと演じた感想を述べた。
フォトセッションに登場した際には、一回りも二回りも⼤きくなった体つきで記者たちを驚かせたが、聞けば、チョ・ホンを演じるにあたり、20キロ増量したという。「俳優はまずは外⾒的な部分から役に⼊っていくものだと考えています。チョ・ホンは、誰にも負けないフィジカルを持っているという役なので、ボディビルダーの鍛え方で体を作りました。おかげで全て(服を)買いなおしているところです」と明かし、会場の雰囲気を和ませた。
『スターの恋⼈』(2008年)以来、ユ・ジテと久しぶりの共演となるイ・ジュニョクは、「僕も体作りをしていますが、先輩の完成された体と⾃分の体を⾒⽐べて、“限界というのは⼈によって違う”ことを知りました」と笑い、徹底した役作りを賞賛した。
イ・ジュニョクが演じたのは、“ヴィジランテ”の熱狂的なファンとして、権⼒と⾦、情報⼒で“ヴィジランテ”を追従していく財閥の副社⻑チョ・ガンオク。その人物像について、「⾦持ちで何をしても許される。そんな“何でもあり”のキャラクターに⾯白さを感じました。役作りの過程では、お⾦持ちの方々が出てくるドキュメンタリー番組やリアリティ番組をよく観ました。原作を読んだときには感じ取れなかったのですが、実際に演じてみるとガンオクは痛みや孤独も持っている。⼈間が演じることでキャラクターの感情が強調されるのだと思いました」と述べた。
撮影は、映画『犯罪都市 NO WAY OUT』と同時進⾏で⾏われたそうだが、プレッシャーはあまり感じなかったそうで、「ユ・ジテさんやソジンさんがいらっしゃったので心強かったです。『犯罪都市』で演じた役とは正反対の役柄だったことで、双方の役にいい影響を与えられたと思います。『犯罪都市』の⼤ヒットが、今作の役に⽴てたらうれしいですね」と話した。
「目標を達成するためには手段も方法も厭わない」
クールビューティーなイメージそのままに、記者チェ・ミリョを演じたキム・ソジンは、役柄について「⾃分が目標とすることを達成させるためには手段も方法も厭わないアグレッシブな⼈物です。⼤衆が求めるものをよく知っており、ヴィジランテの⾏く末を最後まで⾒届けるという強い信念と⾃信を持ち合わせています」と紹介するとともに「ミリョのテンションを維持しながら演じるのに苦心しました」と苦労を吐露した。
キム・ソジンが、今作の⼤きな⾒どころとして挙げたのが、痛快なアクションシーン。チェ監督いわく、キャラクターごとにアクションのカラーが違うのだという。
「ジヨンのアクションは、ナム・ジュヒョクさんの⻑い手足を利⽤しつつ、感情を⼤事にしたアクション。『ヴィジランテ』の世界の中で最も⼈を圧倒する⼈物であるチョ・ホンは、⼈を寄せ付けないオーラとパワーを⾒せながらも実践的なアクションにしたいと思いました。一方、⾃由奔放キャラのガンオクは、型にはまったアクションではなく、相手のアクションに合わせたり、逃げたり、自分だけの方法で状況を解決する努⼒をする感じを出そうとしました」
ユ・ジテも「空道という武術を参考にしました。画⾯に映えるアクションと実践的なアクションを織り交ぜています」とこだわりを語った。
最後は、監督が「ナム・ジュヒョクさんを含め、俳優の方々が、魅⼒的なキャラクターたちを本当にステキに演じてくださりました。4⼈の新しい姿を重点的に観ていただけるとうれしいです」と語り、1時間の会⾒を締めくくった。
『ヴィジランテ』はディズニープラス スターにて独占配信中(全8話/毎週水曜2話ずつ配信)