『ザ・ヴァンパイア ~残酷な牙を持つ少女~』
アミリプール監督の長編デビュー作。自らのルーツであるイランを舞台に、美しいモノクロ映像で描かれるヴァンパイア映画。サンダンス映画祭で上映され大きな話題となり、「次世代のタランティーノ」、「ジャームッシュのようにクール」と高い評価を受けた。
俳優のイライジャ・ウッドが製作総指揮を務め、『アルゴ』や『68キル』に出演したシェイラ・ヴァンドが美しきヴァンパイア役を演じている。2023年11月現在、Amazon PrimeやU-NEXTで配信されているほか、DVDも発売中。2014年作品。
製作総指揮:イライジャ・ウッド 出演:シェイラ・ヴァンド、アラシュ・マランディほか
『マッドタウン』
クスリ漬けの共同体と人食い部族が共存する近未来のテキサスを舞台に、アミリプール監督の独特な世界観が爆発した長編映画。主人公のスーキー・ウォーターハウスをはじめ、ジェイソン・モモアやキアヌ・リーヴス、ジム・キャリーといった俳優たちの豪華競演も見どころとなっている。
ヴェネツィア国際映画祭で審査員特別賞を受賞したが、日本では劇場未公開。2023年11月現在、Netflixにて配信中。2016年作品。
出演:スーキー・ウォーターハウス、ジェイソン・モモア、キアヌ・リーヴス、ジム・キャリーほか
『YO! MY SAINT』
ファッションブランドKENZOのプロモーション用の短編映画。楽曲はNYのロックバンド、ヤー・ヤー・ヤーズのカレン・Oが書き下ろし、シンガーのマイケル・キワヌカとコラボレートしたもので、台湾出身のミュージシャン、アレックス・ザング・ホンタイや「ゲーム・オブ・スローンズ」のジェシカ・ヘンウィック、水原希子が出演。
ミケランジェロ・アントニオーニ監督の『欲望』(1966年)にオマージュを捧げつつ、ファッションと音楽、映画を融合させた内容となっている。2018年作品。
出演:アレックス・ザング・ホンタイ、ジェシカ・ヘンウィック、水原希子ほか
『トワイライト・ゾーン』:第4話「旅行者」
伝説のTVシリーズ『トワイライト・ゾーン』の最新リブート。『ゲット・アウト』や『NOPE/ノープ』の鬼才ジョーダン・ピールが製作総指揮とナレーターを務めた。アミリプール監督が担当した第4話「旅行者」はクリスマスの警察署を舞台に、『ウォーキングデッド』シリーズのスティーヴン・ユアンが怪しげな旅行者を演じた作品。
本編の撮影中に、アミリプール監督はユアンから『バーニング 劇場版』で共演したチョン・ジョンソのことを聞き、『モナ・リザ~』のオファーへと繋がった。現在、DVD-BOXが発売中。2019年作品。
製作総指揮:ジョーダン・ピール 出演:スティーヴン・ユアン、マリカ・シラ、パトリック・ギャラガー、グレッグ・キニアほか
『ギレルモ・デル・トロの驚異の部屋』:第4話「外見」
『パンズ・ラビリンス』や『パシフィック・リム』のギレルモ・デル・トロ監督が原案・製作総指揮・ホストを務めた、Netflixのホラー・アンソロジー。『キューブ』のヴィンチェンゾ・ナタリや『ナイチンゲール』のジェニファー・ケント、『トワイライト~初恋~』のキャサリン・ハードウィックなど、個性的な顔触れが揃った1話完結の全8話で構成。2022年作品。
アミリプール監督は第4話「外見」を担当。人付き合いが苦手で外見に拘るあまり、次第におかしな方向に行ってしまう女性の物語で、同シリーズの中でも異色のホラーとなっている。
製作総指揮:ギレルモ・デル・トロ 出演:ケイト・ミクーチ、マーティン・スター、ダン・スティーヴンスほか
『モナ・リザ アンド ザ ブラッドムーン』
サイケデリックな音楽が鳴り響く刺激と快楽の街ニューオーリンズを舞台に、エキセントリックでミステリアスな少女〈モナ・リザ〉の逃走劇を描いた作品。『あの頃ペニー・レインと』のケイト・ハドソンと、2023年10月にNetflixで配信された『バレリーナ』に主演し、今もっとも注目を集める韓国人俳優チョン・ジョンソが共演する。
そのほかメインキャストとしてクレイグ・ロビンソンやエド・スクラインなど実力派俳優が参加。撮影は『ミッドサマー』などアリ・アスター監督作でお馴染みの名カメラマン、パヴェウ・ポゴジェルスキが務め、不穏な月が微笑むネオンカラーの街を舞台にポップでダークなおとぎ話を作り上げた。
出演:ケイト・ハドソン、チョン・ジョンソ、クレイグ・ロビンソン、エド・スクラインほか
2023年11月17日(金)よりヒューマントラストシネマ渋谷、新宿シネマカリテほか全国公開
【アナ・リリ・アミリプール監督 プロフィール】
両親はイラン出身。1980年、イギリスのマーゲイトで生まれ、カルフォルニアで育つ。カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)で映像制作を学び、複数の短編作品を監督。2014年に『ザ・ヴァンパイア ~残酷な牙を持つ少女~』で長編映画監督デビューを果たし、サンダンス映画祭やニューヨーク近代美術館(MOMA)で上映されるなど、批評家たちから高い評価を得た。長編第2作『マッドタウン』は、2016年ヴェネツィア国際映画祭でプレミア上映され、審査員特別賞に輝いた。今作『モナ・リザ アンド ザ ブラッドムーン』が長編第3作となり、本作でもヴェネツィア国際映画祭のコンペティション部門に正式出品された。
『モナ・リザ アンド ザ ブラッドムーン』
少女の名前は、モナ・リザ。だけど、決して微笑まない。12年もの間、精神病院に隔離されていたが、赤い満月の夜、突如“他人を操る”特殊能力に目覚める。自由と冒険を求めて施設から逃げ出したモナ・リザが辿り着いたのは、サイケデリックな音楽が鳴り響く、刺激と快楽の街ニューオーリンズ。そこでワケありすぎる人生を送ってきた様々な人々と出会ったモナ・リザは、自らのパワーを発揮し始める。いったい彼女は何者なのか。まるで月に導かれるように、モナ・リザが切り開く新たな世界とは──?
制作年: | 2022 |
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2023年11月17日(金)よりヒューマントラストシネマ渋谷、新宿シネマカリテほか全国公開